『ワンピース』第56巻の発売に合わせて、集英社 少年ジャンプは12月4日の朝日新聞朝刊の全面広告を9ページ利用した大型広告を展開した。 この広告はそれぞれのページに、主人公ルフィとその仲間たちを大型イラストでピックアップしている。キャラクターのイラストレーションが中心となっており、イラストの中に少年ジャンプと『ワンピース』からのメッセージが書かれている。 新刊発売や12月12日からの劇場映画の公開、関連イベントの紹介などの純粋な広告は、右側のはみ出し欄に記載されている。視覚的なインパクトを狙った、異色の広告である。 12月4日に発売される『ワンピース』第56巻は、マンガ単行本としては過去最高の初版発行部数285万部となることが明らかにされている。今回の広告は、こうした単行本発売を強力にサポートするかたちだ。単行本の発行部数は累計で1億7600万部に達しているが、今後の展開次第では数年以内に2億部も視野に入ってくるだろう。 また、『ワンピース』は、12月12日には原作者尾田栄一郎さんが製作総指揮をする劇場映画『ONE PIECE FILM Strong World』の公開も迫っている。単行本最新刊の発売と新聞広告は、こちらの観客にも大きくアピールしそうだ。 気になる新聞の全面広告の価格だが、通常は全国紙の全面1ページの出稿料金は数千万円と言われている。そうした価格を基にすると軽く数億円単位のお金がかかることになってしまう。単行本285万部の小売価格はおよそ11億円超だから相当の金額だ。 広告枠のまとめ買いや話題性も加味した価格の大幅ディスカウントが行われている可能性が高いが、それでもひとつの単行本にかける広告費としては破格の規模である。 今回の広告は、作品が盛り上がっているタイミングに合わせ、マンガだけでなく、テレビアニメ、劇場映画、キャラクター展開、海外展開も含めて、今後も『ワンピース』を強力に進めて行く強い意志表明と言えるだろう。『ワンピース』公式サイト(コミック) /http://www.j-onepiece.com/
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