マンガ家自身でオンライン配信「新ブラックジャックによろしく」 | アニメ!アニメ!

マンガ家自身でオンライン配信「新ブラックジャックによろしく」

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 『ブラックジャックによろしく』、『海猿』など数々に人気作品を生み出してきたマンガ家佐藤秀峰氏が、雑誌に掲載されるマンガを雑誌掲載後から1ヶ月で自らオンライン配信する。佐藤秀峰氏が、同氏のブログ「佐藤秀峰onWeb」で計画を明らかにした。
 配信される作品は、同氏が現在「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館刊)に連載中の『新ブラックジャックによろしく』である。これはマンガ誌に掲載後の作品の取り扱いは、作家自身に権利があることを活用するものである。しかし、佐藤秀峰氏によれば、事前に雑誌の編集長にも相談をしており、そのうえで掲載1ヵ月後という今回の掲載に踏み切った。

 ネットやモバイルのブロードバンド化が急激に進む中、近年、携帯向け、PC向けのマンガ作品の配信は急増している。その需要も急拡大し、携帯・PCコンテンツ会社や出版社によるマンガの配信は、現在過当競争とされるほど数が多い。
 しかし、そうした中でも既にプロとして活躍しているマンガ家が、雑誌連載中の作品を自身の手で配信することはかなり異例である。マンガ関係者に大きな驚きを与えることになりそうだ。

 今回の試みはこれまでにないものだが、これは佐藤秀峰氏のマンガ家と作品、そして出版社を巡る環境の変化を熟慮したもののようだ。佐藤氏は3月よりブログの日記の中で、「漫画貧乏」と題した連載を続けている。
 自身の漫画による収入の仕組みや、マンガ単行本、マンガ出版社のビジネスについて書き綴ったものである。最新の日記では、出版社を通じずに作品を発表する方法として有料オンラインコミックのアイディアを紹介している。
 1話24ページの作品を30円で購入して貰えれば、雑誌の読者の1/5がオンライン上でマンガを購読すれば現在の原稿料と同じ水準の利益が達成可能だという。そのうえで単行本を紙媒体で出版することで、マンガ家のビジネスは維持されるというものである。

 既に、佐藤氏は新作マンガの準備も出来ているとし、今後、この新作がこうしたかたちでリリースされる可能性は高い。こうしたオンライン配信による収支計算が必ずしも予想を通り行くかは判らない。
 しかし、中間業者を抜くことで、より少ない購買者で創作活動が維持できることは、インディーズ音楽の分野では既に一部実現されている。そうしたことがマンガの世界でも可能なのかは、マンガ関係者でなくても関心のあるところだろう。特に、佐藤秀峰氏ほどビッグネームとなればなおさらである。

佐藤秀峰onWeb  /http://satoshuho.com/
《animeanime》
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