東京国際映画祭のanimecs TIFF2006では、特集企画のひとつとして人形アニメーションの巨匠として名高いノルウェーの監督イヴォ・カプリノを取り上げる。 今回取り上げられるのはカプリノ監督の短編「おもちゃの兵隊」と「夢の世界旅行」といずれも日本ではめったに見る機会のない作品である。さらに同氏の遺作であり、代表作でもある『ピンチクリフ・グランプリ』の特別ダイジェスト版も上映される。 上映会は10月22日15時半から六本木ヒルズのアリーナが利用され、入場は無料である。 1920年にノルウェーで生まれたイヴォ・カプリノ氏は、時代を超えた人形アニメーションの巨匠として知られている。人形アニメーションに一般的なコマ取り手法だけでなく、遠隔操作を利用して人形を動かすというユニークな方法を生み出した。 なかで今回ダイジェスト版が上映される『ピンチクリフ・グランプリ』は伝説の人形アニメーションとされている。母国ノルウェーでは1975年の公開から現在まで、映画観客動員数NO.1を30年間維持し続けている。日本の映像作家のなかにも、『ピンチクリフ・グランプリ』の影響を受けた人は数多い。 10月22日15時半からの上映会では、映画評論家のミルクマン斉藤氏と日本のクレイアニメーションの第一人者伊藤有壱氏がイヴォ・カプリノ氏とその映像制作の秘密について語るトークショウも行なわれる。 『ピンチクリフ・グランプリ』の完全版は、2007年陽春には渋谷のシアターNで30年ぶりにロードショー公開がされる予定である。 今回のゲストトークを聞いたうえで、あらためて劇場に観に行くと、より深い作品の世界に触れることが出来るだろう。(c)Caprino Filmcenter A/S./ピンチクリフ・グランプリ公式サイト /animecs TIFF2006 /東京国際映画祭
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