東映アニメーションと幻冬舎は、これまでのアニメや実写映画とは異なる新しい映像表現「画ニメ」の事業をはじめる。「画ニメ」は、「画」、「言葉」、「音楽」で表現する新感覚のアート映像コンテンツである。 静止画の美しさを全面に押し出すことで、従来のアニメより遥かに少ない絵で映像を表現する。日本アニメが得意とするリミテッドアニメーションの表現をさらに推し進めたものになる。 東映アニメーションが制作をし、幻冬舎は販売とプロモーションを担当する。まず、ファイナルファンタジーなどのビジュアルコンセプトで知られている天野喜孝氏の『Fantascope tylostoma』や俳優の佐野史郎氏が監督の『つゆのひとしずく』、雨宮慶太監督『G‐九』、さらに太宰治や森鴎外、バルザックといった文学作品を含め10作品が映像化される。発売は8月1日を予定しており、価格は3129円になる。 日本アニメがテレビアニメ『鉄腕アトム』の誕生以来、リミテッドアニメに特化することで独特の表現を生み出してきたことはよく知られている。しかし、逆に言えば、現在までのアニメ技術の大半はリミテッドアニメの延長線上にあり、3DCGアニメーション以外には革新的な映像表現方法はあまり生まれていない。 今回の「画ニメ」は、革新的な試みといえるだろう。また、そうした表現が視聴者にどのように受け止められ、今後、根づいていくのか興味深いところである。/東映アニメーション /幻冬舎
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