SF作家筒井康隆の代表作でSF小説の名作でもある『時をかける少女』がアニメ作品として蘇る。制作はマッドハウスで、来年夏の劇場公開を目指している。 『時をかける少女』は1965年に発表され、72年のNHK少年ドラマシリーズから始まり何度も映像化されてきたが、アニメ化は今回が初めてになる。 これまで多くの『時をかける少女』が制作されてきたが、なかでも1983年に大林宣彦監督が原田知世をヒロインに撮った劇場映画が最も有名で、人々の印象に残っている。今回のアニメ化は、こうしたファンの記憶に残る大林版『時をかける少女』をいかに越えるかといった課題も当然あるだろう。 それに挑戦するのは、『デジモンアドベンチャー』や『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』など劇場アニメ作品で高い評価を受けている細田守監督である。さらに作画は、『新世紀エヴァンゲリオン』のキャラクターデザインを手掛けた貞本義行という豪華な布陣になっている。 原作者筒井康隆にとっても、小説を出版する角川書店にとっても『時をかける少女』は大切な作品である。そのアニメ化だけに、やはり大きな期待がかかっているに違いない。 近年、日本の映画界では、往年の人気アニメを実写映画としてリバイバルさせる動きが続いている。しかし、今回はこうした動きとは逆のパターンといえる。80年代の大ヒット映画がアニメ映画として蘇るというわけである。アニメ映画と実写映画のクロスオーバーはさらに進行中だ。/アニメ版 時をかける少女 /筒井康隆公式サイト
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