VIZメディアは北米最大のマンガ出版社、北米第2位のアニメDVD発売会社である。しかし、7月2日から開催されている北米最大のアニメ・マンガ イベントであるアニメエキスポでは、その存在感は必ずしも大きくない。 そのビジネスの成長と裏腹に、同社は2007年からアニメエキスポには企業出展はせず、パネルイベントと呼ばれるトーク形式のイベントも大幅に縮小しているからだ。 そうしたなかで7月3日に、アニメエキスポで唯一のVIZメディア関連のイベント「VIZ Media Anime&Manga Panel」が行われた。『NARUTO』や『DEATH NOTE』、『Bleach』など人気作品を多く抱える有力企業の登場に、パネルには多数のファンが押し掛けた。 会場内の大型ホールは満席で、立ち見も出るほどの賑わいであった。アニメ・マンガファンの間での同社の存在感の大きさを感じさせた。 パネル自体はシンプルな内容で、VIZの担当者がマンガとアニメの今後のラインアップを順番に発表して行くものだ。ラインアップの紹介はおよそ40分、比較的短時間で終了した。 新たにウェブマガジンとして展開するIKKI.comや『大奥』、『デトロイト・メタル・シティ』といった作品が目新しいところである。 しかし、今回は、アニメエキスポ全体でも、トップクラスの大型発表があり、訪れたファンを驚かせた。作品は、『ONE PIECE』である。VIZメディアは2010年の1月から6月までの半年間で、『ONE PIECE』の24巻から53巻までの30巻を一挙にリリースすることを明らかにした。 一ヶ月に5冊ずつ新刊が発売される、一タイトルの集中発売では過去にない異例のハイペースである。国内での『ONE PIECE』の最新刊は現在54巻、一気に日本でのリリースとの時差を縮めることになる。 VIZメディアによる同一タイトルの集中発売は、2007年暮れ、2009年初頭に『NARUTO』で行っている。この際の目的は、日本と北米の単行本の発売時差を解消するものだった。さらにそれは、近年マンガでも広がっている作品のインターネットへの違法アップロード対策とされている。 今回の『ONE PIECE』の集中発売も、同じ目的があると考えられる。逆に言えばVIZメディアは、今後『ONE PIECE』を有力タイトルとして、プロモーションに大きな力を注ぐ意思を示したことになる。 現在はいったん中止されているが、『ONE PIECE』はアニメ版もファニメーションによる日本のテレビ放映と同時にインターネットで配信する計画も明らかにされている。マンガとアニメの双方で、日本と北米のリリース時差を一気に縮める計画である。VIZメディア /http://www.viz.com/アニメエキスポ(Anime Expo)2009 公式サイト/http://www.anime-expo.org/jp/当サイトの関連記事/北米アニメ不況の中で開催されたアニメエキスポ2009/北米「NARUTO」マンガ単行本 4ヶ月で新刊12冊を発売
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