アニメライターの仕事術-第22回〆切なのにもう限界!「最速」の復活法

連載・コラム

※前の経緯が気になる方は【第21回】連載目次を参照して下さい。
の連載目次を参照して下さい。

■ 締切り直前に限界が来てしまった
私は、仕事術のトライ&エラーを繰り返しているうちに、ふつうに仕事ができる日が増えてきました。連載【第1回】や【第2回】で書いたような、「テンションが下がったり飽きたりするとその日一日何もできない」ような日はかなり減ってきていました。

そうしたときに、「〆切直前なのに復活できない!」という最悪の事態におちいりました。

ある日の午前中、長文原稿を書き上げた私は、午後から頭がまったく働かなくなってしまいました。
それまで何日も同じ作業をしていたので、脳が疲れたのか飽きたのか……たぶんその両方なのだと思います。

でも、まだ明日までの〆切原稿が残っていたのです。しかもその日は低気圧頭痛。原稿をやる気がまったく出ない状態になりました。
「集中力も作業時間も足りないし、もうこの原稿は、〆切日の明日までには完成させられないかもしれない……」と考えて、すごく落ち込んでいました。

「仕事術」を始める前の自分であれば、諦めてしまっていたと思います。
でも、【第8回】リフレッシュの項でも書きましたが、「気分転換できる何か」をはさめば、もう一度やる気になるんじゃないかと思ったのです。
少し長くなりますがその時の経緯を書きます。


〆切原稿が一歩も進まなくなった私は、興味を持っていた「英語の発音」の勉強を始めました。それはまるっきり、試験勉強前の部屋の片付けのような「本題タスクができない時の逃避行動」なんですが、発音記号をノートに書いたところで少し満足できました。

その日はむしゃくしゃしてなかなか寝られず、夜中に起きてゲームをやって少し満足。
翌日起きてもまったくやる気が起きないので、思い切って、近所にあるお気に入りのレストランに行こうと思い立ちました。

行く前に、その日の夕方までに返信する小さな仕事をして、コワーキングに行ったらやる気が出るかもしれないと思い立ち、ノートPCにデータを移行してからレストランに行きました。
レストランで元気をたくさんチャージできたので、その後にコワーキングに直行。
4時間休みなく原稿に没頭できて、〆切の日の夕方には完成して送信することができました。

朝起きたときに「今日の〆切に間に合わせるのは絶望的だ…」と落ち込んでいたのがウソのようでした。

■ やる気を復活させる6つのアクション

復活した経緯を細かく書きましたが、そこには幾つもの「やる気のトリガー」が含まれていました。以下、6つのポイントを書いていきます。

1.見切り判断を早くする
「あ、このタスクはもう進まないな」と思ったら即座にPCを切る。ネットをだらだら見てしまっているときは、パソコンやスマホを切る。
見切り判断を早くするのは訓練あるのみです。
見切ったら、次のアクションを考えます。

2.眠いのなら、ちゃんと寝る
罪悪感を持たずに寝てしまうのが吉です。【第9回】を参照です。

3.“意識高い系”のタスクで嫌な気分を断ち切る
寝ることもできずにイライラした気分が続くなら、意識高い系のタスクをひとつこなしてみる。
たとえば学習系、ふだんやりたくてもできない家事、ブログ記事の更新など、とにかく自分の中で「生産性」が感じられるもの。「ちょっと頑張った自分」を感じられるものなら何でも良いと思います。
ここでまず断ち切るのは「できていない自分」という落ち込みと、くさくさした気分です!

もし、ここで無目的に過ごしていても、くさくさした気分は解消しにくいのです……。
ネット見るのをどうしてもやめられない時は(たまにありますよね)、何ならこの連載の「肝」と感じた部分をメモしていって欲しい!(笑)

4.自分的に楽しい予定を入れる
少々時間をロスしても、自分の脳を楽しくさせることが重要!
嫌な気持ちはできるだけ早く断つ。そのためには必ず一度、「楽しい」と感じられることを挟みましょう。

5.「楽しみの前に、このタスクだけはやっておこう」と考えてみる
お楽しみが待っていると思えば、「別の急ぎのタスク」や「本題タスクの準備」くらいなら意外とできるものです。
……それもやる気が起きなかったら、即、楽しいことに移行すべし(笑)。

6.休んだり、楽しいことをすることに罪悪感を持たない
休んだり脳に楽しみを与える時間も、「タスク完成までの工程のひとつ」だと認識するべしです。
(もし先方から催促があると怖いなと思ったら、先方に「2時間外出します」等の連絡を入れましょう)

大切なのは、できないことで悩んで苦しんだり、だらだらした無駄な時間を減らすこと。
その時間を「自分が満足できること」に割り振って、一刻も早い復活を目指しましょう!

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■ 渡辺由美子(わたなべ・ゆみこ)
アニメを専門にするカルチャーライター。インタビュー記事、評論、エッセイなどの原稿を書いたり、誌面を構成したり。web媒体『ASCII.jp』で「誰がためにアニメは生まれる」を、隔月刊『Febri』で「妄想!ふ女子ワールド」等を連載中。単行本『ワタシの夫は理系クン』(NTT出版)など。渡辺由美子ブログはこちら。
イラスト・宮原美香
《渡辺由美子》

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