『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』キャラクターデザイン今石洋之インタビュー 前編 かっこいい絵作りは「恥ずかしがらない」

インタビュー

謎に満ちた二人の原作者ブラッドレー・ボンド、フィリップ・ニンジャ・モーゼズが描くTwitter発のサイバーパンクニンジャ活劇『ニンジャスレイヤー』。本兌有、杉ライカら日本の有志が翻訳を手がけ国内にも熱烈なニンジャヘッズを有する同作が、TRIGGER制作『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』としてアニメ化。ニコニコ動画他にて全世界へ配信されている。
近未来都市ネオサイタマを舞台に繰り広げられる、ニンジャスレイヤーとニンジャたちの熾烈な戦い、「忍殺語」と呼ばれるハイセンスな独自用語。一体どんな映像になるのか、原作を知っている人ならば期待に胸を膨らませているはず。配信に先駆け、キャラクターデザインを担当した今石洋之さんに作品の魅力やキャラクターデザインについてお話をうかがった。
[取材・構成=川俣綾加]

『ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン』
http://www.ninjaslayer-animation.com/

abesan■ ズレた日本語を楽しむように、映像の文法にもズレを

――まずうかがいたいのが、原作を読んでの感想です。最初に読んだ時はどう思いましたか?

今石洋之さん(以下、今石)
予想以上に個性の強い作風でした。Twitter発の小説なので140字で区切りがあって、最初はその独特のリズムに少し読みづらさを感じたのですが、一度そういうものだと理解すれば読み方がわかるようになりました。世界観やこの作品でやりたい方向性は共感できるし、もともと好きなタイプのジャンルですから。

――世界観についてはいかがでしたか。

今石
90年代前半にクエンティン・タランティーノの映画が日本に入ってきて、昔の日本やアジアの映画がアメリカで誤解といいますか、だいぶ飛んで理解したイメージが広がり、それをアメリカのエンタテイメントとして日本に逆輸入されることの面白さがあったと思います。当時は僕もタランティーノやロバート・ロドリゲスの映画は好きで観ていたので、それに近い要素をもつと思われる『ニンジャスレイヤー』の世界にもすんなり入れました。
もう一つは、忍殺語の存在がこの作品を唯一無二の存在にしていて、最初から最後までやりきっているのがすごい。普通であればごく一部のエッセンスとして出していくものを、始終ですからね。褒め言葉として「頭おかしいぞ!」と(笑)。翻訳チームは本当にすごいですね。

――その徹底された『ニンジャスレイヤー』の世界観をアニメではどう表現しているのでしょうか。

今石
監督の雨宮と僕が考えていることはもしかしたら違うかもしれませんが、忍殺語がこの小説の表層的な部分での一番の個性でありインパクトだと思うので、それをいかに映像化するかが肝になると思っています。普通の絵をつけても忍殺語を映像化したことにならないんです。あえてズレた日本語を楽しむのと同様に、映像の文法も少しずれているべきだと思ったんですよね。

――小説から映像に翻訳した時も、統一感を継承したものでなければならないということですね。

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今石
あくまでもキャラデザインの立場としてですけれど、小説から映像に翻訳する時も独特の翻訳が必要だと僕は想像していて、もしかするとみなさんはちょっとギョッとするかもしれません。小説の1ページ目を読んだ時にギョッとするのと同じように。

――聞くところによると、オープニングからかなり飛ばしているとか。

今石
ファーストカットからテイストをそうしています。アニメ版として描きながらも、ある意味原作を忠実に再現しているのではないかと思っているので楽しみにしていてください。
《川俣綾加》

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