10ドル以下も登場 米アニメDVDの値下り(10/12) | アニメ!アニメ!

10ドル以下も登場 米アニメDVDの値下り(10/12)

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 DVD小売価格の下落が続いているのは、近年の日本と米国のビデオグラム販売企業の共通した悩みである。しかし、少なくとも国内に関する限りマニア嗜好の強いアニメDVDの値下がりは洋画や実写映画に較べるとそう大きくない。
 ところが米国では、このアニメDVDについても近年急激な値下がりが続いている。10月11日には遂に米国のアニメ流通会社セントラルパークメディア(CPM)は旧作品のDVDの再販売を10ドル以下にするという驚きの価格を発表した。

 CPMが発表したのは、『MAZE』、『火魅子伝』、『魔界都市新宿』といった作品の再販売で、それぞれの販売価格が9.95ドルである。これは定価なので、小売店で販売される際には実質1,000円以下で売られる可能性が高い。
 また、今回のCPMほどではないが、現在、米国のアニメ流通会社ではDVDの実質的な値下げが続いている。例えば最大手のADVはシンパックと名付けた廉価版のシリーズを設けており、その値段設定はかなり大胆である。10月に発売される全13話の『キノの旅』は39.93ドル、『カレイドスター』全26話は49.98ドルとなっている。

 こうした価格戦略は、これまでの高価格少量販売からの明らかな方向転換である。つまり、価格を下げて販売の量的拡大を狙っているのだろう。それは、現在、米国ではアニメDVDの販売が非常に苦しい状況になっていることが理由であろう。一部の人気作品はよく売れるが、それ以外の作品の販売は芳しくないからだ。
 CPMのような旧作DVDの低価格再発売は、DVD流通会社にとっては新たなライセンス料が発生することがなく、売上を伸ばす魅力的な方法である。単純に価格の安さは目に惹くし、これまでの価格ではDVDを購入しなかったファンにDVDを売ることが出来るからだ。
 勿論、DVDの販売単価の引き下げはリスクが高い。消費者の価格に対する不信感を買う可能性があるからだ。そうした安い価格に消費者が慣れてしまえば、消費者は新作の発売についてもそうした価格を期待するようになるだろう。

 また一方でDVDの価格の下落は、これまでのアニメ作品販売のビジネスモデルが、難しい局面に立っていることを示している。つまり、少数のDVDを高額で売ることで日本であれば制作費を、米国であればライセンス料を回収するというモデルの危機である。
 米国におけるファンサブの盛況もそうした変化の一面だといえるだろう。つまり、全てのアニメ作品が高額なDVDの価格に見合っているのだろうかという消費者からの疑問である。 
 インターネットで音楽を格安で販売しているPodは、近いうちに動画の販売を開始すると言われている。そうすれば、Podを通じてアニメ作品が1話2ドル、3ドルで販売される時代も来るかもしれない。もしそうなれば、DVDとかファンサブなどを越えてアニメ作品の流通構造と価格体系そのものが変わる時代が来るだろう。

/セントラルパークメディア 
/ADビジョン 

《追加訂正 10月13日》
『カレイドスター』は当初全24話と記事の中で書きましたが全26話でした。訂正をさせていただきました。
《animeanime》
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