米ICV2 2005年アニメ賞に犬夜叉、ナウシカなど(1/10) | アニメ!アニメ!

米ICV2 2005年アニメ賞に犬夜叉、ナウシカなど(1/10)

 先に2005年のマンガ賞の発表を行った米国のコミック・マンガ業界情報のICV2は、1月10日に今度はICV2アニメ賞を発表した。ICV2アニメ賞は、マンガ賞と同様に従来のアメリカの伝統的なカートゥーンアニメーションの賞から分離しており、アメリカでは『ANIME』と呼ばれ

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 先に2005年のマンガ賞の発表を行った米国のコミック・マンガ業界情報のICV2は、1月10日に今度はICV2アニメ賞を発表した。ICV2アニメ賞は、マンガ賞と同様に従来のアメリカの伝統的なカートゥーンアニメーションの賞から分離しており、アメリカでは『ANIME』と呼ばれる日本アニメだけを選考の対象にしている。
 また、この賞は作品の内容ではなくビジネス面に重点を置き、ビジネス貢献度を重視している。作品だけでなく企業やビジネス、現象などの部門があるのも特徴である。

 アニメ作品が選ばれる3つの賞のうち、商品賞(Property of the year)には昨年に引き続き『犬夜叉』が選ばれた。これは、『犬夜叉』のTVシリーズと3本の映画のDVD販売好調が理由である。
 テレビアニメDVD賞は『鋼の錬金術師』、アニメDVD賞は『風の谷のナウシカ』が選ばれている。『ナウシカ』は、現在、ディズニー系のブエナビスタがジブリ作品及びその関連映画のアメリカでの権利を持っており、昨年春にDVD販売が行われた。同作品は、20年以上前の作品であるにもかかわらず、販売が非常に好調であった。
 そのブエナビスタは、親会社のディズニーと伴に2005年の企業賞を受賞している。ICV2は、ディズニーが『ハウルの動く城』を全米公開させたことや宮崎アニメのDVDを一般層に広く販売したことを高く評価している。

 ICV2のアニメ賞で作品賞以上に面白いのは、年間の注目すべきビジネス、現象である。今回のICV2は年間ビジネスに、エンターテイメント関連商品流通企業ナバレによる日本アニメの大手流通企業ファニメーションの買収を選んでいる。
 この買収は2005年の初めから春にかけて紆余曲折を重ねて実現したが、ICV2は買収後ファニメーションのビジネスがより積極的になったとしている。

 2005年の注目すべき現象は、特に興味深い。ICV2は、2005年をアニメ関連商品が隙間市場から一般市場に拡大した年だとしているからだ。日本では2005年のアメリカのアニメ市場は、2004年に引き続き縮小したと考えられているだけに意外な選択である。
 実際、アニメDVDの不振や版権料の縮小は多くのところで語られている。こうした喰い違いがどこで生まれてくるのか知ることが2006年以降のビジネスにとって重要になるであろう。
これは、アニメDVDの売上げや関連企業の業績不振の一方で、マンガ売上げの急増、アニメコンベンションの参加者の増加が続いている事実ともつながるところがありそうだ。
 消費者のニーズと企業の商品戦略が一致していない可能性も高く、こうした一般マーケットに拡大したとされるアニメ関連商品の2006年の動向は注目する必要があるだろう。

/ICV2 
 /ICv2 2005 Anime Awards Part 1 
 /ICv2 2005 Anime Awards--Part 2
 
ICV22005年アニメ賞各賞リスト

企業賞 ディズニー/ブエナビスタ
商品賞 『犬夜叉』
アニメDVD賞 『風の谷のナウシカ』
TVアニメDVD賞 『鋼の錬金術師』

ビジネス・オブ・ザ・イヤー 「ナバレによるファニメーション買収」
フェノミナン・オブ・ザ・イヤー 「アニメ商品が一般マーケットに拡大」
マーケティング・キャンペーン・オブ・ザ・イヤー ADV、Viz (2社受賞)
《animeanime》
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