SW-BD.jpg 今年で9回目を向けた東京アニメアワードが選ぶアニメーション・オブ・ザ・イヤーに『サマーウォーズ』が輝いた。『サマーウォーズ』は、昨年以来デジタルコンテンツグランプリ経済大臣賞、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞、毎日映画コンクールアニメーション映画賞、シッチェス国際映画祭最優秀アニメーション賞と国内外の大きな賞を獲得している。
 今回はまたひとつ大きな賞がこれに加わる。特に東京アニメアワードは、業界関係者を中心とした投票によって選ばれている。これまでの賞とやや異なり、いわば身内からも大きく評価されたものとなる。

 『サマーウォーズ』は、年間で最も評価された作品であるアニメーション・オブ・ザ・イヤーを入れ、作品賞・個人賞を含め7部門を受賞した。国内劇場アニメーション作品が受賞の可能性がある9部門のうち7つまでを制したかたちだ。
 この中には国内劇場部門優秀作品賞のほか、細田守監督が監督賞と原作賞を、奥寺佐渡子さんが脚本賞を、美術賞を武重洋二さんが、貞本義行さんがキャラクターデザイン賞を受賞した。
 細田監督にとっては、アニメーション・オブ・ザ・イヤー、監督賞とも2007年の第6回の『時をかける少女』に続く受賞となる。また、奥寺佐渡子さん、貞本義行さんも『時をかける少女』に続くもので、前作に続き『サマーウォーズ』が旋風を巻き起こした。

 テレビ部門の優秀作品賞は、『けいおん!』と『東のエデン』という対照的な作品が選ばれた。『けいおん!』は、軽音部を中心に女子高生のゆるやかな日常を描き2009年に大きなブームを巻き起こした。一方、『東のエデン』は緻密な計算により組み立てられた物語が話題を呼び、現在は、2部作の劇場映画が公開されている。
 OVA部門優秀作品賞は吉浦康裕監督の『イヴの時間』である。OVAであると同時に、作品の最初ウィンドウがインターネットの配信であったことも注目である。インターネット発の作品がなかなか大きな広がりを見せないなか、見事にそれを覆した。こちらも3月に劇場版が公開される。

 『サマーウォーズ』の独占を阻んだ数少ない受賞は、声優賞の神谷浩史さんと音楽賞の鷺巣詩郎
さんだ。神谷浩史さんは『化物語』の主人公阿良々木暦の演技によるもの、鷺巣詩郎さんは『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:破』での楽曲によるものだ。いずれの作品も2009年に記録破りの大ヒットとなった作品である。
 東京アニメアワードは関係者による多数の投票という性格もあり、毎年、作品自体の評価と同時に話題性やビジネス的な成功も受賞に反映されている。今年の受賞作品も、『サマーウォーズ』、『けいおん!』、『東のエデン』、『イヴの時間』、『化物語』、『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:破』と話題作、ヒット作が並んだ。第9回アニメアワードは、2009年のアニメ業界の断面を見事に映し出している。
画像:  (c)2009 SUMMERWARS FILM PARTNERS
 
東京アニメアワード http://www.tokyoanime.jp/ja/award/

第9回 東京アニメアワード受賞作品・受賞者
[ノミネート作品部門]


アニメーションオブザイヤー 
  『サマーウォーズ』
テレビ部門優秀作品賞 
  『けいおん!』
テレビ部門優秀作品賞
  『東のエデン』
OVA部門優秀作品賞
  『イヴの時間』
海外劇場部門優秀作品賞
  『WALL・E/ウォーリー』
国内劇場部門優秀作品賞
  『サマーウォーズ』

監督賞
  細田 守 『サマーウォーズ』
原作賞
  細田 守 『サマーウォーズ』
脚本賞
  奥寺佐渡子 『サマーウォーズ』
美術賞
  武重洋二 『サマーウォーズ』
キャラクターデザイン賞
  貞本義行 『サマーウォーズ』
声優賞
  神谷浩史 『化物語』
音楽賞
  鷺巣詩郎 『ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:破』 《animeanime》