国内外で高い評価を得てきたアニメーション監督の新海誠が、2016年にさらに大きく羽ばたきそうだ。2015年12月10日、新海誠監督による長編アニメーション『君の名は。』の製作が発表された。2016年8月に東宝系にて全国公開する。『君の名は。』は、山深い田舎町に暮らす女子高校生・宮永三葉と夢の中に出てきた少年の立花瀧との、奇跡と恋の物語になるという。新海誠らしい若者の青春描いた作品になりそうだ。脚本は新海誠監督自身が務めるため、これまでどおりの新海監督の深い世界が期待出来る。また主演の2人の声を担当する役者がすでに発表されている。立花瀧役を神木隆之介、宮永三葉役はオーディションにより決まった上白石萌音が演じる。キャラクターデザインに『心が叫びたがってるんだ。』や『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』などの田中将賀が担当。作画監督はスタジオジブリ作品など劇場作品の経験が豊かな安藤雅司が務める。アニメーション制作は『秒速5センチメートル』など長年、新海監督とタッグを組んできたコミックス・ウェーブ・フィルムが担当する。監督は、2002年個人制作の短編『ほしのこえ』で鮮烈なデビューを飾った。インディーズ作品から出発だったが、多くの若者の共感を呼び一大ムーブメントを巻き起こした。その後、2007年に『秒速5センチメートル』、2011年の『星を追う子ども』などで高い評価を固めていく。2013年には劇場映画『言の葉の庭』がロングランヒット、その深いドラマ性を印象づけた。『君の名は。』は、新海監督にとって3年ぶりの劇場作品となる。ファン待望の新作となる。また今回は全国東宝系での公開というのも大きなニュースだろう。夏休みシーズンの東宝系劇場アニメといえば、スタジオジブリの各作品、2015年の細田守監督『バケモノの子』が思い浮かぶ。『君の名は。』もそうした作品のひとつになりそうだ。多くの傑作を創りだしてきた新海誠監督にとっても大きな挑戦になりそうだ。もちろん日本、そして海外で数々の賞を重ね、若者世代には高い知名度を誇る新海誠監督だけに実力は十分だ。その素晴らしい作品をより多くのファンに届ける機会となる。2016年は新海誠監督、そして日本のアニメ界にとって飛躍の年になりそうだ。
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