■ "2.5次元”という言葉が一般化しはじめた=認知度のアップの2014年、そして2015年は大作、名作ラッシュ!高浩美の アニメ×ステージ&ミュージカル談義[取材・構成: 高浩美]□アニメ業界とエンターテインメント業界の”今”2014年は2.5次元舞台にとってはエポックメイキングな年であった。何と言っても一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会の設立であろう。2.5次元ミュージカルとはアニメ・ゲーム・コミックの舞台化の総称。そもそも2.5次元と言い始めたのはファンである。2次元と3次元の狭間、というニュアンスである。この協会の設立前後から、"2.5次元”という言葉が浸透し始めた。それまでは一般紙やテレビではほとんど話題に上らなかったこのジャンル。そういったメディアがこぞって取り上げ始めた。また、今年、2014年のアニメ産業セミナーによると2013年のアニメ産業市場(ユーザー市場)の売上は前年比8.7%アップの1兆4913億円で、それまで過去最高だった1兆4086億円を超えて史上最高を記録した。そしてライブエンターテインメント、この2.5次元ミュージカル以外、アニソンコンサートや展示会も好調。今までこういったジャンルを扱わない百貨店等で大々的なアニメの展示会も数多く催された。キャラクターグッズ等の物販に関しては、今年は『アナと雪の女王』『妖怪ウオッチ』の影響がでるのではないかと思われるが、こちらはまだ未集計だる。ただ、深夜アニメのグッズを今まで購入しなかった大人が買うようになったので、決して悪い状況ではないと言えよう。これはキャラクターの訴求性が大きいということに他のジャンルも気づき始めた証拠でもある。例えば、西武百貨店ではどらえもんを起用しているし、その少し前からトヨタがCMでどらえもんを起用している。コンビニに行けば、『新世紀エヴァンゲリオン』や『進撃の巨人』グッズが買えたりする。2014年の『紅白歌合戦』の目玉には『妖怪ウオッチ』のジバニャンが登場する。日本のアニメがテレビ放送直後に多言語で世界各国に正規インターネット配信はもはや珍しいことではない。その先駆者であるクランチロールの有料会員は40万人を突破している。日本のアニメやマンガ関連企業が共同出資するDAISUKIがクールジャパン機構の出資を受けて、2015年にはその事業を強化するそうである。海外向けのECサイトを目指すTOKYO OTAKU MODE、グッドスマイルカンパニーやアニメイトも外国語対応を強化している。タイムラグなしに海外の日本のアニメファンは最新情報を知ることが出来るのである。いわゆるクールジャパン、アニメ・ゲーム・コミックといったコンテンツが海外において人気を博していることは業界全体にとって”追い風”になっている。一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会も作品の上演権の輸出を目標のひとつに掲げている。しかし、その前に日本に観光に来る外国人観光客を取り込む必要がある。円安の影響と日本の治安の良さから、2014年、すでに訪日観光客は1000万人を超えている。2015年の3月から渋谷のアイア シアタートーキョーが期限付きで2.5次元ミュージカルの専用劇場としてリニューアルオープンする。英語の字幕スクリーンをつけて日本語上演で海外の観客にも理解しやすく、という配慮である。そのオープニングの第1弾は世界的にタイトルが浸透している『NARUTO』。さらにワールドツアーも決定している。なお、このコラムで取り上げたタイトルは2013年が34に対して、2014年は48となっている。全てのタイトルを取り上げている訳ではないが、昨年と比較すると増加しているのは一目瞭然である。
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