TV放送から20年「魔法騎士レイアース」椎名へきる&緒方恵美インタビュー-前編-

インタビュー

東京タワーに居合わせた獅堂光、龍咲海、鳳凰寺風の3人は、謎の光とともに異世界セフィーロに召喚される。そして「魔法騎士(マジックナイト)」として、神官ザガートにさらわれたエメロード姫を救うという使命を背負い、戦いの冒険に旅立つことに――。
CLAMPが原作を手がけ、1994年にテレビ放送がスタートした『魔法騎士レイアース』が、20年の時を経てBlu-ray BOXで2014年10月29日に発売される。剣や魔法といったファンタジーにロボット要素が加わり、しかもその主人公は少女たちという異色の物語構成はいつ見ても新鮮だ。
同作で主人公・獅堂光を演じた椎名へきるさん、第1章でエメロード姫、第2章で青年将校イーグルを演じた緒方恵美さんに同作の思い出と魅力、当時のアフレコの様子を振り返ってもらった。
[取材・構成=川俣綾加]

■ 椎名さんは初めての主役、緒方さんは初めてのお姫様

――「レイアース」を演じることが決まった時のことについて教えてください。

椎名へきるさん(以下、椎名)
光役でオーディションを受けさせていただいて、とにかく元気いっぱいに素直に真っ直ぐに「獅堂光、14歳!」と言っていた記憶がありますね。世界観や物語は原作の単行本を読んで、こういうお話なんだなと情報収集してのぞみました。

緒方恵美さん(以下、緒方)
エメロード姫の役は、ありがたいことにオファーでいただいたんです。ずっとネタにしている話なんですが、当時所属していた事務所でマネージャーが「は?」「もう一度言ってください」「うちの緒方に姫の役を?」と電話で聞き返していて、事務所中がザワッとして(笑)。それが「エメロード姫で」と連絡いただいた時のことです。
それまでいくつかの作品に出演していましたが、殆どが男性の役だったのでみんな本当に驚きでした。第1話放送当日も事務所のテレビの前でみんなが待機して見てくれたようで、実際に喋ると「本当に緒方がやってるの……?」という空気が漂っていたみたいです。

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――緒方さんがお姫様の役を、というのは衝撃だったんですね。自分はエメロード姫で緒方さんを最初に知ったので、リアルタイムで見ていた時は第2章のイーグルのほうが驚きでした。

緒方
本当ですか!? それは珍しいタイプですね。第1話の「なかよし」読者向け試写会でもエンディングでテロップに「エメロード姫 緒方恵美」と出た時に会場から「ええーーっ!?」と声が上がったという話をCLAMP先生からも、平野(俊弘)監督からも、音響監督の浦上(靖夫)さんからも言われました(笑)。

――今思い返してみて「レイアース」はどんな作品だったと思いますか?

椎名
「レイアース」放送の何年か前からRPGが流行っていましたが、パーティ全員が中学生の女の子というのは斬新だなと思いました。あとは、魔法というよりも完全にロボット系アニメですよね!(笑)
だからヒロイックファンタジーだけでなくロボットも入っている所が合わせ技みたいな感じで、よりパワフルに展開しているのもすごく面白いなと感じました。

緒方
設定云々よりも、自分はお姫さまを演じるのに必死だったのでとにかく「どうしよう」というのが大きかったですね。でも中学生の女の子が切られて流血したり、ボロボロに叩きのめされたりして、「大丈夫なのか!?」と心配になった記憶があります(笑)。
当時、他にも中学生の女の子が戦う作品はありましたが、戦い方が戦隊モノに近くて、そんなに叩きのめされる感じではなかったと思うんです。でも「レイアース」ではボロボロになっちゃう。血もいっぱい出てる。容赦ない! ……と思ってたら、その原因は自分(エメロード姫)だったと最後に明らかになるっていう…。

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――黒幕は自分、ですよね(笑)。役作りについても教えてください。先ほどお姫様を演じて周りが衝撃を受けたとおっしゃっていましたが、演じるにあたっての難しさはいかがだったでしょうか。

緒方
当時のことですが、声優業界で初めて高校生以上の男子に声を当てた女性声優が私だったんです。幼少期から演じていて成長した、というのをのぞいて。だからそういう役がずっと続いてからのエメロード姫だったので本当にどうしたらいいのか悩みました。
しかも、私以外の女性キャストが全員お姫様を演じてそうな方ばかりで。「助けて……」というセリフも、海役の吉田小南美さんやフェリオ役の山崎たくみさんが「お前を助けられるヤツはいない!」とツッコミを入れてくるので、まるで修行僧のようになっていましたね(笑)。もちろん先輩方はかわいがってくれていて、愛あるイジりですよ。
《川俣綾加》

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