『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』空条承太郎役、小野大輔さんインタビュー:「承りました!」前編

インタビュー

テレビアニメ『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』がはじまった。言わずと知れた大人気マンガシリーズの第3部となる「スターダストクルセイダース」は、特殊能力「スタンド」の登場により原作の人気を決定づけた象徴的な物語と言える。
第1部、2部の見事なテレビアニメ化で多くのファンを唸らせ、作品への愛をいかんなく発揮したディレクター陣は、前シリーズから続投という盤石の布陣。注目を集めたキャスティングでは主人公・空条承太郎役に小野大輔さんが決まった。

実は小野さんは大のジョジョ好きだという。近年加熱するジョジョ人気からのものではなく、もっとずっと以前から、ジョジョは小野さんの人生に深く関係していた作品だった。
今回のインタビューでは、小野さんのジョジョにまつわる人生観からさらにその作品の主人公に決まった気持ち、役への思いなどをたっぷりうかがった。
[取材・構成: 細川洋平]

『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』
/ http://jojo-animation.com/

■ 生きていく中で自分に必要な要素が全てこの作品に入っている

―アニメ!アニメ!(以下、AA)
まず、ジョジョに初めて出会ったのはいつでしょうか?

―小野大輔さん(以下、小野)
小学生の時、第3部をやっていた辺りが最初の邂逅だったと思います。そのあとは大学へ入って上京してから、第5部を連載している辺りです。
大学時代なのでとにかく時間に余裕があるわけですよね。ドハマりして、なけなしのお金で全巻買いました(笑)。大学生活を送りながら「生きていく中で自分に必要な要素が全てこの作品に入っている」と思って何回も読み返してました。

―AA
小学校での出会いから、大学までは間が空くんですね。

―小野
小、中学生の時期は、サスペンス要素もホラー要素も入っている文字通り「奇妙な」作品、ジャンプの中でも大人びた作品だったのでハマるまでは行かなかったんです。大学時代にいろんな人生の機微がわかり始めて、自分がやっていることに疑問を抱いたり、道に迷ったり挫折したりと人生経験が多くなればなるほど、ジョジョから受けとるもの、響くものがどんどん増えていって。これはもしかしたらとんでもなくすばらしい作品を見逃していたのではないかと、やっとそこで気づいたんでしょうね。

―AA
その辺りで、ご自身に転機が訪れたということですか?

―小野
中学、高校時代は自分が将来何になりたいか、かっちり決めてる人はなかなかいないと思います。自分も「大学に行って放送のことを勉強して放送業界になんとなく関わりたい」っていうことしか決めていませんでした。

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―AA
日本大学芸術学部に進学されています。

―小野
そうです。ただ、入ってから「自分は人とのコミュニケーションが苦手だ」ということに気づいたんです。僕は放送学科・テレビ制作コースにいたのですが、テレビを作るとなるとものすごく多くのスタッフさんとコミュニケーションが必要だし、企画や演出ですとさらに多くの人に指示を出さないといけない。つまり自分に興味を持ってもらって、やりたいことを伝えないといけないんです。僕にはそれが全くできなかった。
テレビ制作に関する勉強もしてなかったし、ただ好きなだけで放送学科に入ったので、そこで挫折してしまって。そこで、ラジオ制作に行くんです。
ラジオは2人いれば番組作れちゃう。マンガやアニメ、そうしたサブカルチャーがすごく好きだったので、「これを仕事にしたいな」と思い始めたんです。ジョジョに触れたのはその時期なんですよ。
例えば、第3部のホイィール・オブ・フォーチュン(運命の車輪)戦のセリフ「『道』というものは自分で切り開くものだ」という言葉。すごく感銘を受けました。

―AA
刺さる言葉です。

―小野
実はその時の仲間は今でもすごく連絡を取ったりしますし、現場で会ったりもするんですよ。
アニメの制作スタッフさんにいたり、今ライターやってる友だちもいます。親友であり戦友である存在です。それは大学時代、道に迷っていた時の自分がジョジョに出会って変わったからこそだと思うんです。

―AA
ジョジョに導かれて、今の小野さんや友人たちがいるわけですね。

―小野
僕の周りの人、親友として今でも付き合う人ってみんなジョジョ好きで(笑)。コミュニケーションを人と取るということに挫折した時から、ジョジョという作品が人生の指針になる、ということがはじまっていた気がします。

―AA
そういった小野さん自身の人生の指針になるような大きな作品に、主人公として関われるということが決まった時のお気持ちというのはどういったものだったのでしょうか。

―小野
第3部はジョジョを代表するような、象徴的な部だと思います。一般的にも一番認知度が高いパートになっていると思うので、その主人公・空条承太郎を演じるというのは、最初はプレッシャー、さらにプレッシャー……本当にプレッシャーでした。

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(C)荒木飛呂彦&LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険SC製作委員会
《animeanime》

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