マンガ・アニメ海賊版対策カンファレンス 集英社・鳥嶋氏 アニプレックス・夏目氏が業界団結アピール

イベント・レポート

2014年3月23日(日)、AnimeJapan 2014のビジネスセミナー会場にて「マンガ・アニメ海賊版対策カンファレンス」が開催された。AnimeJapan 2014のプロデューサーであるアニプレックスの高橋祐馬さんの司会のもと、集英社専務取締役の鳥嶋和彦さんとアニプレックス代表取締役の夏目公一郎さんが登壇。海賊版対策の現状を振り返り、マンガとアニメという二つの業界を横断する新たな取り組みが発表された。

まず現状の海賊版問題について、鳥嶋さんは「海賊版を販売している業者には腹が立つが、それを見ている人には怒っていない」と言及。むしろ正規版をファンがいる地域に届けることが業界の責任であると説明した。
一方、マンガに比べてアニメの海賊版対策は半歩リードしていると夏目さんは説明する。国内のインターネット上の海賊版動画の削除は、技術的にも発展しており、今後の課題は海外の動画配信サイトである。海外サイトでは、日本での放送から数時間後に外国語字幕が入った状態で流通しており、ビジネスチャンスを逸していると説明された。

いずれにせよ、海賊版で収益を減じることは、クリエイターを育成する業界の体力を低下させることにつながるという。そのため、正規版を購入することで、ぜひともクリエイターを支援して欲しいと鳥嶋さんと夏目さんは来場者に訴えた。さらにこれまで正規版を購入してくれたファンに対して、感謝の気持ちが述べられた。

ここでマンガとアニメの業界の「ありがとう」という気持ちを込めた特別な動画が初公開された。ステージにはマンガやアニメのファンの一人としてSKE48の松井玲奈さんが登場。動画には、有名なマンガやアニメのワンシーンと共にファンが正規版を楽しむ姿がまとめられている。
登場する作品やキャラクターなどは、すべて正規に許可を取ったもの。業界が団結することで可能になった豪華なコラボレーションといえるだろう。

動画を見た松井玲奈さんは「年代問わず、多くのマンガやアニメが登場して驚きました」とコメント。普段はどういった形でコンテンツを楽しんでいるかという質問に対して、「マンガは本屋でコミックスを買うのが好きです。アニメは放送を録画して見たり、見逃したりものは公式の動画サイトで見ています」と説明した。

続いて、これらのマンガとアニメという業界を横断した海賊版対策「Manga-Anime Guardians Project」が発表された。これはマンガやアニメのコンテンツを正規版で購入してもらうための業界を横断した取り組みであり、具体的には「Manga-Anime Here」という正規版が楽しめるリンク集サイトを今年の夏に向けてオープンする予定だ。
また「Manga-Anime Here」のためのアニメイラストコラボレーション企画も予定されている。「ワンピース」、「ナルト」、「名探偵コナン」、「進撃の巨人」、「ソードアート・オンライン」という出版社やメーカーを超えたコラボレーションは非常に貴重な機会だ。両氏は、業界に対しては今後も本取り組みに対して協力して欲しいと訴え、ファンに対してはサイトオープンを楽しみに待っていて欲しいと語り、カンファレンスを終えました。
[取材・構成:今井晋]
《animeanime》

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