最新作「C」を初披露　中村健治監督作品オールナイト

　4月14日から2011年4月からのフジテレビのアニメ放映枠「ノイタミナ」の新シーズンが始まる。放映作品は中村健治監督による『C』と長井龍雪監督による『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の2本だ。このうち「お金」と「未来」がテーマと名を打った異例のテレビアニメ『C』の第1話をどこよりも早く披露するイベントが、4月9日、東京・テアトル新宿で行われた。
　中村監督とノイタミナは、切っても切り離せない関係にある。『モノノ怪』、『空中ブランコ』の2作品に加えて、『怪～ayakashi～』の中の「化猫」のエピソードも担当するなど、今回の『C』も含めて最多登板の監督なのだ。

　そこで今回のイベントは「ノイタミナ最新作『C』放送開始＆『モノノ怪+怪～ayakashi～化猫』Blu-ray BOX 発売イベント」と題して、『C』だけでなく、『モノノ怪』、『怪～ayakashi～』「化猫」をまとめてオールナイトで上映し、中村健治監督の世界を一挙に紹介した。
　当日、上映された『C』第1話はなんと上映25分前に会場にぎりぎり届いたというまさに出来たばかりの映像である。そして、上映の後には、会場一杯の拍手が贈られるなど、作品に対する評価の高さを感じさせた。

　　　　　　　

　そんなイベントを盛り上げたのが、当日ゲスト出演した内山昂輝さんである。内山さんは今回『C』の主人公・余賀公麿役を演じている。内山によれば公麿は、「大学2 年生で19 歳、実際の自分が２０歳なのでほぼ年齢は同じです。夢が“公務員になること”と超安定思考で、ある意味堅実的な現代っ子の姿が反映された役どころ」とのことだ。「そんな公麿が金融街という異世界でバトルに巻き込まれる」という。

　また、会場には中村監督と本作で真坂木役を演じる櫻井孝宏さんからビデオコメントも到着した。監督からは「本当は会場に駆けつけて皆様と一緒に上映を観たいと思っておりましたが、（制作作業が）詰まっており、このようなご挨拶となりすみません。モノノ怪は放送が終わってからも、今だに周りの方から反響があり、自分にとってもありがたい作品になりました。「C」は会場のみなさんに世界最速でご覧頂きます。きっといいものになっているんじゃないかなと思っています」と、まさに現在、制作で全力投球の様子。
　櫻井さんからは、「会場に行けずに残念です。中村監督作品は『化猫』、『モノノ怪』、『空中ブランコ』と参加させて頂いております。中村監督は個性的でエキセントリックだが、穏やかな一面もあって面白い。『Cはキャスティングをはじめ、中村監督ワールドが炸裂している。お楽しみに』と番組を期待させる挨拶だ。

　今回のイベントの収益は全額、義援金として日本赤十字社を通じて東日本大震災による被災地の復興に充てられる。さらに当日は、『モノノ怪』、『C』のキャラクターデザインの橋本敬史さん描きおろしのイラストに、中村監督のメッセージが添えられたオリジナルポストも用意された。
　これをチャリティアイテムとし、１００円以上募金をした人に配られた。内山も募金活動に参加し、最終的に収益、募金額合わせて72万7574 円もの義援金が集まった。

　　　　　　　　