「緑子MIDORI-KO」世界で話題のアニメーション 待望の公開 | アニメ!アニメ!

「緑子MIDORI-KO」世界で話題のアニメーション 待望の公開

黒坂圭太さんによる長編アニメーション『緑子MIDORI-KO』が、9月24日より東京・渋谷アップリンクで公開される。

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midori-ko.jpg 黒坂圭太さんによる長編アニメーション『緑子MIDORI-KO』が、9月24日より東京・渋谷アップリンクで公開される。本作は、世界的に高い評価を受けて来たアニメーション作家黒坂圭太さんが、およそ13年の歳月をかけてほとんど一人で制作した。全編55分もの大作は、黒坂さんにとっても初の長編となった。
 2010年の完成後、オタワ国際アニメーション映画祭でワールドプレミアの初披露、その後アヌシー国際アニメーション映画祭の公式上映など、世界各国の映画祭で話題を呼んでいる。今回のアップリンクでの上映は、アニメーションファンにとっては待望の公開決定である。

 黒坂圭太さんは、1997年のMTVステーションID『パパが飛んだ朝』が世界的にはよく知られた作品だろう。しかし、その作家活動は、それ以上にとても多彩だ。ドローイング、写真、立体など、さまざまな技法を用いたアニメーションを制作する。1989年『みみず物語』、1990年『個人都市』、1994年『ATAMA』などの代表作がある。
 また、今年2月に東京都写真美術館で開催された第3回恵比寿映像祭では、黒坂作品の特別上映と新作ドローイング展示、ライブペインティングも行われた。現在、最も注目を集めている作家のひとりと言っていいだろう。

 『緑子MIDORI-KO』では、来るべき食料危機に備えて5人の科学者たちが生みだした野菜と肉を兼ねた夢の食物「MIDORI-KO」を中心に、SFタッチ、ホラータッチな物語が展開する。喰われることを拒否したMIDORI-KOは、研究所を脱走、それを捜しまわる科学者たち。MIDORI-KOをめぐって科学者たちや農学部研究生のミドリ、さらに食欲旺盛なアパートの住人たちによる争奪戦が繰り広げられる。
 全て手描きによるドローイングは、色鉛筆による独特のタッチと色彩で描かれたもの。シュールでちょっとグロテスクなキャラクターとなっている。個人作家ならでは個性の強さが魅力となる。
 さらに音楽は、チェロ奏者の坂本弘道さんが担当した。また、エンディングテーマにはマルチな才能を発揮する川上未映子さんのオリジナル曲「麒麟児の世界」を起用する。さらに川口義之さん、小森慶子さん、関島岳郎さん、向島ゆり子さん、八木美知依さん、高良久美子さん、三木黄太さんといったミュージシャンも参加し、豪華な音楽アーティストもみどこのひとつ。

 公開は9月24日だが、それまでに公開記念特集イベント「黒坂NIGHT」が行われている。8月10日には第3弾、『ソナタ第1番』ライブ上映を開催する。1985年の完成以来、あまり上映される機会がなかった本作を三木黄太さん、佐藤研二さんのライブ演奏とともに上映する。会場はアップリンク・ファクトリー、19時半から開始、料金は1ドリンク付で2300円。
 映画本編、「黒坂NIGHT」、いずれも詳しい情報は、公式サイトにて確認出来る。
画像: (c)Mistral Japan All Rights Reserved 2011

『緑子/MIDORI-KO』
9月24日(土)~渋谷アップリンク公開
/http://www.midori-ko.com/

『緑子/MIDORI-KO』
監督・脚本・撮影・編集: 黒坂圭太
音楽: 坂本弘道
プロデューサー: 水由 章 
声の出演:
涼木さやか、ゆうき梨菜、チカパン、三島美和子、あまね飛鳥、木村ふみひで、河合博行、山本満太
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