特撮映画の老舗円谷プロダクションは、同社伝統の着ぐるみをこれまでにない大きさ怪獣にすることに成功した。アニマトロニクス技術を利用することで、怪獣映画独自のリアリティを保ったまま、身長3メートルにも及ぶ巨大さを実現した。 第1弾として10月23日に、身長3メートル、角からしっぽを含めた体長は6メートルにも及ぶ古代怪獣ゴモラを発表した。これまでの常識を超えた大きさが注目されている。 「で怪獣」と名付けられたこのアニマトロニクス・スーツは、2007年に円谷プロと合併した特撮会社ビルドアップの技術を融合させたものである。円谷プロの着ぐるみ制作技術に、ビルドアップのアニマトロニクス技術を結びつけた。 独自に開発した機構を利用して、スーツは中に入ったスーツアクターの首や腕などの各部位の動きを増幅する。サイズは巨大だが、基本的な挙動はひとりのスーツアクターで演じることが出来る。さらにサイズが巨大なだけでなく、実写映像にも耐えうるクオリティを持っている。 円谷プロではこの巨大ゴモラを、今後テレビコマーシャル、各種キャンペーン、企業イベント、アトラクション・ショーなどで利用する。まず、12月12日に全国公開される劇場映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説』のプロモーションで登場する予定だ。 「で怪獣」は、CGアニメとは一味違う着ぐるみを利用した特撮映画の魅力をさらに増幅することになりそうだ。円谷プロダクション /http://www.m-78.jp/