米国Syfyチャンネル 日本アニメ放送枠拡大 ホラーアニメ専門枠登場 | アニメ!アニメ!

米国Syfyチャンネル 日本アニメ放送枠拡大 ホラーアニメ専門枠登場

 米国のヤングアダルト向けの大手ケーブル放送局Syfyチャンネルは、同局での日本アニメ放映を増加させる。
 月曜日夜21時から23時まで、ホラーをコンセプトにした日本アニメの放映枠「Chiller」を新たに設ける。「Chiller」では『Blood: The Last Vampire』や、『獣兵

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 米国のヤングアダルト向けの大手ケーブル放送局Syfyチャンネルは、同局での日本アニメ放映を増加させる。
 月曜日夜21時から23時まで、ホラーをコンセプトにした日本アニメの放映枠「Chiller」を新たに設ける。「Chiller」では『Blood: The Last Vampire』や、『獣兵衛忍風帖』、『闇の末裔』などを放映する。

 これはSyfyチャンネルが7月15日に明らかにしたもので、米国のアニメ流通会社であるマンガエンタテインメント(Manga Entertainment)とSyfyチャンネルの契約に基づくものである。
 マンガエンタテインメントは現在、月曜日23時から翌朝1時まで放映する日本アニメ専門枠「Ani-Monday」の放映枠も持つている。「Chiller」の新設で、マンガエンタテインメントがSyfyチャンネル持つ日本アニメの放映枠は、これまでの2時間から4時間に拡大する。

 Syfyチャンネルは、SF番組専門チャンネルのSCI FIチャンネルとして1992年にスタートした。現在は、NBCユニバーサルグループの系列局で、ヤングアダルトの視聴者層が多い特性を活かし、SFだけに捉われない総合チャンネル化を図っている。
 この7月に局名を新たにSyfyチャンネルに変えたのも、SFのイメージに捉われない番組構成を目指すためである。

 同局の番組はこれまで同じヤングアダルトでも高年齢層にファンが多いSFドラマが主体となっていた。視聴者年齢の若返りは、同局にとって大きな課題となっている。
 米国では日本より、ファン層が若い日本のアニメは、そうした視聴者の若返りにも貢献すると判断された可能性が高い。また、同局のライバル局ともなっているカートゥーンネットワークのアダルトスイムが、日本アニメの削減を進めているなかで逆にそうした番組のファンの取り込みを狙う。

 そうなると注目されるのは同局で放映される番組である。マンガエンタテインメントは、米国の大手メディアグループのスターズメディア(Starz Media)グループのグループ企業である。『攻殻機動隊』シリーズや『獣兵衛忍風帖』などの作品の取り扱いで知られている。
 しかし、日本アニメの流通会社としては中堅規模で、特に最近は北米のDVDマーケットの不況を受けて新規の作品ライセンスの獲得は激減している。マンガエンタテイメントが自社の取り扱い作品だけで、毎週4時間の日本アニメ放映枠を埋まるのは困難とみられる。

 同社が今後他のアニメ流通会社から作品調達する可能性は高いだろう。既に「Ani-Monday」では、バンダイエンタテインメントの扱う『機動戦士ガンダムOO』や、同社とアニプレックスの扱う『天元突破クレンラガン』を放映している。
 マンガエンタテイメントが放映枠を再アレンジするかたちで、他の流通会社の新作番組を放映するケースは今後も増えそうだ。今後Syfyチャンネルが、日本アニメ放映枠を持つ数少ない米国のメジャー局として重要性を増しそうだ。

Syfyチャンネル(米国) /http://www.syfy.com/
マンガエンタテインメント(Manga Entertainment) /http://www.manga.com/
《animeanime》
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