「Halo」が日本アニメに 荒牧、押井など日本のトップクリエイター集結 | アニメ!アニメ!

「Halo」が日本アニメに 荒牧、押井など日本のトップクリエイター集結

 7月23日より始まったサンディゴ・コミコンで、マイクロソフトが日本アニメと手を組んだ大型プロジェクトを発表した。マイクロソフトの開発した世界的大ヒットゲーム『Halo』シリーズのアニメ化である。
 作品のタイトルは『Halo Legends (ヘイロー レジェンズ)』。『

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 7月23日より始まったサンディゴ・コミコンで、マイクロソフトが日本アニメと手を組んだ大型プロジェクトを発表した。マイクロソフトの開発した世界的大ヒットゲーム『Halo』シリーズのアニメ化である。
 作品のタイトルは『Halo Legends (ヘイロー レジェンズ)』。『Halo』の世界観を基に、日本アニメのクリエイターたちがオリジナルのショートアニメーションを制作する。制作会社にはボンズ、カシオエンターテイメント、プロダクション I.G、STUDIO4℃、東映アニメーションの5社が参加する。

 『Halo』は2001年にシリーズ最初の作品がXbox 専用ソフトとして発売されている。シリーズは数百年後の未来を舞台とし、エイリアンの連合体であるコヴナント軍と人類との戦いを描く。これまでゲームだけでなく、小説など様々なメディアで展開している。一時はハリウッド実写映画化も企画されたが、映像実現のための巨大な予算を理由に中止されたこともある。
 シリーズは大きな人気を博し、現在までに全世界の累計販売本数は2700万本以上というスーパータイトルである。新作が発売されるごとに社会現象を巻き起こし、オンライン・シューティングゲームの代名詞ともなっている。
 今回のアニメ作品は、『Halo』の発売元でもあるマイクロソフトのゲーム子会社343 Industriesが製作する。343 Industriesは『Halo』の関連ビジネスを統括するが、その最新のプロジェクトが『Halo Legends』というわけだ。

 気になる作品スタッフについては、アニメスタジオのほかに、クリエイティブ ディレクターとプロデューサーが発表されている。クリエイティブ ディレクターは、映画『APPLESEED』や『EX MACHINA』の荒牧伸志監督と『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』、『イノセンス』の押井守監督の2名が務める。世界のSFアニメーションで、最も名前の知られた二人である。プロデューサーは、やはり『EX MACHINA』に参加したジョセフ・チョウさんである。
 今回のプロジェクトについて、クリエイティブ ディレクターの一人である荒牧監督は、「『Halo』 とそのキャラクターは、アニメの世界に自然に溶け込みます。『Halo』 のファンとしては、マイクロソフトや他の制作会社の優秀な仲間達と力を合わせ、この作品集を制作できることを光栄に思います」と話している。

 作品の一部は、Xboxのインターネットを利用したエンタテイメント流通システムXbox LIVEで初プレビューを行うとしている。国内で低迷するXbox 360のプロモーションにも大きく貢献することになるだろう。またワーナーホームビデオから映像パッケージが発売される。
 昨年夏にX-Boxのライバルであるプレイステーション ネットワークは、日本アニメ『亡念のザムド』を米国先行、PSネットワークで先行リリースした例がある。両社とも、日本のアニメ作品が海外のゲームファンに対して、大きな吸引力を発揮すると見ていることは興味深い。

 日本の有力アニメ スタジオが、オムニバスで米国の作品を素材にアニメーションを制作するのは2003年の『アニマトリックス』、2008年の『バットマン ゴッサムナイト』の例がある。いずれの作品もセールスは好調で、また映像パッケージはワーナーホームビデオから発売されている。
 今回の製作もワーナーホームビデオが行うことから、『Halo Legends』もこれらの一連のヒット作品の流れにあることが分かる。

 これまでの作品はプロダクション I.G、STUDIO4℃、マッドハウスなどが参加したが、今回の制作会社の構成も興味深い。これまでとはやや違う映像が念頭に置かれているようだからだ。
 プロダクション I.G、STUDIO4℃は、ハイエンドなアニメーションで馴染み深いアニメ制作会社だ。ボンズは『鋼の錬金術師』や『交響詩篇エウレカセブン』で知られるが、作画のクオリティには定評のあるスタジオである。
 しかし、カシオエンターテイメントは『大日本人』、『HINOKIO』で知られるVFXの映像会社のイメージが強い。キッズ向けの印象が強い東映アニメーションの参加もやや意外に映る。しかし、近年では『モノノ怪』などの新しい映像表現が注目されている。海外では現代芸術家村上隆氏のアニメ『SUPERFLAT MONOGRAM』の映像で、そうしたイメージを獲得している。

『Halo』公式サイト /http://www.xbox.com/ja-JP/games/h/halo/

ボンズ /http://www.bones.co.jp/
カシオエンターテイメント /http://www.casioentertainment.co.jp/pc/
プロダクション I.G /http://www.production-ig.co.jp/
STUDIO4℃ /http://www.studio4c.co.jp/
東映アニメーション /http://www.toei-anim.co.jp/
《animeanime》
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