映画「ATOM」、「どろろ」アイズナ-賞受賞 手塚作品にコミコン注目 | アニメ!アニメ!

映画「ATOM」、「どろろ」アイズナ-賞受賞 手塚作品にコミコン注目

 米国最大のポップカルチャーのイベントである今年のサンディエゴ・コミコンは、例年に増しての大賑わいだった。本来のコミックスやマンガ、SFを飛び越えて、いまや映画、ゲーム、テレビドラマなどあらゆるジャンルを網羅した一大イベントとなっている。
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 米国最大のポップカルチャーのイベントである今年のサンディエゴ・コミコンは、例年に増しての大賑わいだった。本来のコミックスやマンガ、SFを飛び越えて、いまや映画、ゲーム、テレビドラマなどあらゆるジャンルを網羅した一大イベントとなっている。
 そうしたなか今年は、日本のコンテンツも様々なシーンで注目されるケースが多かった。宮崎駿監督の登場や日米共同のプロジェクト発表、マンガの新作タイトル発売決定などのニュースが相次いだ。

 なかでも注目を浴びたひとつが、手塚治虫である。まず、7月24日に発表されたアイズナー賞の受賞である。アイズナー賞は米国のコミックス界に大きな足跡を残したウィル・アイズナーを記念して設けられた賞である。
 米国で最も権威のあるコミックスの賞とされ、毎年コミコンに合わせて発表される。イベント最大の目玉のひとつとなっている。

 今回は海外作品賞:日本部門(Edition of International Material―Japan)を手塚治虫さんの『どろろ』が受賞した。日本部門は米国で新たに発売された翻訳日本マンガの単行本を対象とする。『どろろ』は、米国の中堅マンガ出版社ヴァーティカル(Vertical)から刊行されている。
 他のノミネート作品『猫目小僧』(楳図かずお)、『MONSTER』(浦沢直樹)、『捜索者』(谷口ジロー)、『ソラニン』(浅野いにお)を下しての賞獲得である。

 海外作品賞:日本部門は、もともとあった海外作品賞から独立したかたちで3年前に設けられたものだ。これまでに『オールド・ボーイ』(土屋ガロン、嶺岸信明)、『鉄コン筋クリート』(松本大洋)が受賞している。
 これ以外の部門では日本マンガの受賞はなく、マーケットシェアでは存在感の大きなマンガもアイズナー賞では苦戦をしている。もともと米国のアーティストを前提した賞であるため、マンガ制作時期と発売時期にずれがある日本マンガの受賞はなかなか難しくなっている。

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 コミコンではこれから公開するVFX映画やCGアニメーション映画の俳優やボイスキャストが登場し、作品アピールをするのも見慣れた風景である。今回、その目玉のひとつが手塚治虫の『鉄腕アトム』を原作とするCGアニメーション大作『ATOM』である。
 会場にはアトム役を務めるフレディ・ハイモア、アトムと親しくなる少女コーラ役のクリステン・ベルが訪れて挨拶を行った。フレディ・ハイモアは『ネバーランド』や『チャーリーとチョコレート工場』で天才子役と知られた人気スター、クリステン・ベルは『ヴェロニカ・マーズ』や『Heroes/ヒーローズ』で人気の女優である。大物スターの登場に会場は大きく盛りあがった。

 ハイモアは若いファンに向かって、「『ATOM』 は、日本ではミッキー・マウスのような存在なんだよ」とそのキャラクターを紹介、「日本以外でも彼は有名になるべきだと思う」と映画をアピールした。
 映画『ATOM』は、米国では10月23日ロードショー、日本国内ではそれに先立つ10月10日に全国公開となる。コミコンでも注目を浴びた手塚治虫作品の新たな映像化が注目される。

サンディエゴ・コミコン 公式サイト /http://www.comic-con.org/cci/
アイズナー賞受賞作品一覧
/http://www.comic-con.org/cci/cci_eisners_09win.shtml

映画『ATOM』
公式サイト /http://www.atom.kadokawa-ent.jp/
10月10日(土)より全国ロードショー
配給: 角川映画、角川エンタテインメント

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