千葉大学は平成17年同大学内で発見されたウォルト・ディズニー制作の初期アニメーションのオリジナル制作資料約250点を、米国のウォルト・ディズニーに返還することを決定した。制作資料にはセル画や背景画、コンセプトアート、ストリーボードなどが含まれる。 いずれも資料、アートして一級のもので、作品は平成18年7月から19年9月まで、「ディズニー・アート展」として国内5ヶ所で紹介されている。 これらの資料は、昭和35年に国内の百貨店で開催された美術展『動画芸術 ウォルト・ディズニー展』の展示作品である。昭和36年には国立近代美術館で開催された『アニメーションの芸術』展でも展示されている。 会期終了後はディズニーにより、国立近代美術館に寄贈された。その後さらに教育・研究目的で千葉大学に譲渡されたが、長い間作品の存在はあまり知られることがなかった。平成17年に再発見され、大きなニュースとなった。 これらのセル画や背景画、コンセプトアート、ストリーボードは、古いアニメーション制作の資料であると同時に、アートとしても評価が高い。またディズニー・アニメーション映画初期の制作資料の多くは現在失われており、米国本国でも数が少ない貴重品となっている。世界各国にコレクターがおり、オークションで高値取引されることもあるほどである。 それだけに散逸せずにこれだけまとまったかたちで発見されることは珍しく、ディズニー・アニメーションにとっては大きな発見となる。 千葉大学はそうしたオリジナル制作資料の貴重さを考えて、より広い活用を行い、作品を万全に保管し、良好なかたちで引き継ぐ方法として、ディズニーに返還することを決定した。 ディズニーは作品の著作権者であるだけでなく、アニメーション・リサーチライブラリーでアニメーション・アートを専門に収蔵・研究している。今後は、同ライブラリーの持つ他の作品と共にこれらの作品も研究されることになる。 ディズニーは、こうした貴重な資料を長年保管し、返還した千葉大学に対する謝意として100万ドルの奨学金を同大学に寄付した。 千葉大学ではこの奨学金を、アートやアニメーション教育の振興と子ども達の育成に関する教育研究の振興、学生による国際貢献活動への支援などに役立てるとしている。千葉大学 /http://www.chiba-u.ac.jp/ウォルト・ディズニー /http://home.disney.co.jp/
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