4月26日から5月4日まで韓国の全州市で開催される全州国際映画祭は、押井守監督の特集上映を行う。全州国際映画祭は日本では知名度があまり高くないが、釜山国際映画祭や光州国際映画祭などと並ぶ韓国4大映画祭のひとつである。 特に他の映画祭に較べて芸術性の高い作品に力を入れる傾向があり、韓国の映画ファンに人気が高い。 押井守監督の特集上映は、映画祭が特に力を入れているMidnight Obsession部門で開催される。Midnight Obsession部門は、熱心な映画ファンのためオールナイトで上映するプログラムとなっている。 そうした映画祭とMidnight Obsession部門傾向を反映してか、「Amazing World of Mamoru Oshii」題された今回の特集上映は文字どおりなかなかアメージングである。今回ラインナップにあがった3作品は、1984年制作で押井監督の出世作ともなった『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』、1990年のOVAのSFコメディアニメ『御先祖様万々歳!」』を劇場用に再構成した『MAROKO 麿子』、1992年の実写映画でアニメの制作現場が舞台となる『Talking Head』である。 うしろの2作品は日本でも劇場で観る機会が少なく、3作品揃えて一晩で観るには充分過ぎるぐらい濃い内容となりそうだ。 また映画祭では巨匠の新作映画を集中して取り上げるCinemascape部門でも、押井守監督の最新映画『立喰師列伝』を上映する。こちらは『立喰師列伝』の韓国プレミアにもなる。 さらに広い観客にアピール作品を上映するCinema Palaceでは、マイケル・アリアス監督の『鉄コン筋クリート』が取り上げられる。Cinema Palaceでは、観客の投票によるオーディエンス賞が予定されている。全州国際映画祭 /http://english.jiff.or.kr/
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