人気アニメ歌手の石田燿子が9月から全米各地を周るイベントツアーに乗り出す。『Anime Fusion』と名付けられた石田燿子のツアーは9月3日のミネアポリスを振り出しに、米国東海岸6箇所のアニメコンベンションやモールを一ヶ月かけて周る。さらに来年1月には西海岸の都市5箇所のツアーを行なう。 これはジェネオンエンターテイメントと米国の大手音楽流通会社ミュージックランドとの協力で実現したものである。米国のメジャーな音楽流通会社とアニメが協力する今までにない試みになる。 石田燿子は人気作品の『美少女戦士セーラームーンR』のエンディングテーマや『ガンバレード・マーチの』主題歌を歌い大きな人気を持っているだけでなく、こうした作品を通じて米国のアニメファンにもよく知られている。 昨年は、米国のアニメコンベンションであるアニメエキスポでも大きなコンサートを行ない大好評であった。今回はこうしたアニメファンを入り口に、さらに多くのファンを米国で獲得しようという狙いである。 日本のアーティストの米国進出というと宇多田ヒカルに代表される大規模なキャンペーンが話題になることが多い。しかし、実際には米国人アーティストのほとんどは全米各都市を周るライブツアーを行ない、草の根の人気が盛り上ることで登場してくる。 現在、カートゥーン番組『HiHi Puffy Ami Yumi』で大きな人気を獲得しているPuffyも、実際こうしたライブツアーを行なう中で注目され、『ティーンタイタンズ』の主題歌を任され、今の人気につながった。 アニメ歌手というと日本では特定ジャンルの歌手と思われがちだが、米国ではそうした区別はない。むしろ、日本アニメの主題歌や曲を通じたブランドの差別化で米国市場に入って行きやすいとも言える。今回の石田燿子のツアーでも、既に特定ファンが各地にいることである程度のファンの参加が予想できる。そうした集客は、他の石田燿子を知らない米国人に石田の存在を知らせる力になるだろう。 言語の違い、人種の違い、文化の違い、日本人アーティストが米国市場で活躍するには数多くの障害がある。そうした障害をアニメという有力コンテンツと地道な努力で突き崩すことが出来るのか、石田燿子の大きな挑戦が試されている。/石田燿子公式サイト /ジェネオンエンターテイメント /ジェネオンエンターテイメント(米国)
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