JETRO 中国、北米、欧州のコンテンツ市場レポート公開 | アニメ!アニメ!

JETRO 中国、北米、欧州のコンテンツ市場レポート公開

 日本貿易振興機構(JETRO)は、海外コンテンツ市場の調査レポートをあらたに3本公開している。今回新たにまとめられたのは、「欧州におけるコンテンツ市場の実態」と「中国におけるテレビ番組販売ハンドブック」、「北米音楽市場進出ハンドブック」である。

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 日本貿易振興機構(JETRO)は、海外コンテンツ市場の調査レポートをあらたに3本公開している。今回新たにまとめられたのは、「欧州におけるコンテンツ市場の実態」と「中国におけるテレビ番組販売ハンドブック」、「北米音楽市場進出ハンドブック」である。

 これらのレポートはJETROが進める海外のエンターテイメントコンテンツ市場調査の一環で、日本企業が海外に進出する際のビジネスハンドブックとなることを目指している。
 これまで北米のアニメビジネスを本格的に調査したことで高く評価された「米国アニメ市場の実態と展望」を初め、映画や音楽、テレビ番組、アニメ、マンガなど様々なエンターテイメントコンテンツビジネスの世界各国での現状をまとめている。また、調査対象は中国、韓国などのアジア、北米、ヨーロッパなど世界各国に及んでいる。

 今回の報告書でアニメやマンガに一番関わりが深いのは、「欧州におけるコンテンツ市場の実態」である。これはこれまでJETROが各国別、各分野別に調査してきた最新の情報をひとつに統合した決定版となっている。
 調査分野は映画、アニメとテレビ番組、マンガ、音楽、ゲームソフトの5つ市場になり、各国別に観客動員数や販売・上映・放映タイトル、関連企業一覧などの豊富な資料とともに紹介している。
 今回はフランスのマンガ市場や英国のゲーム市場など潜在的なビジネスチャンスが大きい分野は、特に詳細な内容となっている。

 「中国におけるテレビ番組販売ハンドブック」は、中国にテレビ番組を輸出するためのノウハウに特化したものである。単なるビジネスのやりかただけでなく、中国のテレビ市場の成り立ちから市場規模、放送局の紹介、中国の視聴率など118ページにわたり中国のテレビ市場について解説している。
 昨年秋にJETROが開催した「日中テレビ番組交流シンポジウム」では、中国側からの日本のテレビ番組に対する関心の高まりが見られた。中国向けのテレビ番組販売は、今後成長の可能性がある有望市場とみられ、今回のレポートも大きな力を発揮しそうだ。

 また、北米の音楽市場を特に取り上げた「北米音楽市場進出ハンドブック」は、今回全く新しい試みにとなる。これまで北米の音楽ビジネス進出を集中的に扱った書籍やレポートは、民間でも発行されたことがなく、音楽ビジネス関係者にとっては貴重な資料になるだろう。
 このレポートは、J-ポップが中心のためアニメやマンガにはあまり関わりはないが、日本のアーティストたちを紹介する場所としてアニメエキスポやオタコンなどの大型アニメコンベンションを紹介している。

 いずれのレポートも100ページを超える詳細なもので、個別の企業が単独で行なうには難しいものばかりである。これらのレポートは、JETROのホームページで無料ダウンロードが出来る。また、JETROは今後も様々な地域の調査を積極的に進めて行く方針である。

当サイトの関連記事 
/日中テレビ番組交流シンポジウム:レポート

日本貿易振興機構 /http://www.jetro.go.jp/

上記で紹介したレポート
■ /欧州におけるコンテンツ市場の実態(輸出促進調査シリーズ) 2007年3月
ヨーロッパの主要マーケット、フランス、ドイツ、イタリア、英国を調査。映画やテレビ番組、アニメ、マンガ、音楽などのエンターテインメントコンテンツを広く網羅している。
特に世界第3位とされるフランスのマンガ市場とやはり世界第3位の英国のゲーム市場に関する分析が貴重。

■ /中国におけるテレビ番組販売ハンドブック(輸出促進調査シリーズ) 2007年3月
中国へのテレビ番組輸出の仕組みと現地の関連機関・主要な企業、それに具体的なノウハウがまとめられている。ビジネスの現場での利用に対応している。

■ /北米音楽市場進出ハンドブック(輸出促進調査シリーズ) 2007年3月
北米進出のなかでも特に難しいとされている音楽分野のビジネスの仕組みと現状をレポートしている。実際の成功例や現地の関係者へのインタビューが豊富になっているほか、音楽ビジネスの様々なパターンと契約方法を紹介。
《animeanime》
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