2016年4月28日、米国のメディア企業NBCユニバーサルは、大手アニメーションスタジオのドリームワークス・アニメーション(DWA)を買収すると発表した。NBCユニバーサルは、DWAの普通株式1株につき41ドルを支払う。DWA全体で約38億ドル(約4100億円)となる。27日に、現地の経済紙などがメディア・通信のコングロマリットであるコムキャストがDWAの買収で合意に近づいていると報道、DWAの株式も急騰しているところであった。結局、コムキャストのグループ会社であるNBCユニバーサルを通じての買収となった。買収はDWAとコムキャストの取締役での同意を得た後、2016年末までの完了を目指す。買収完了後は、ドリームワークス・アニメーションはユニバーサル・フィルム・エンタテインメントグループの事業部門となる。同グループにはユニバーサルピクチャーズ、ファンダンゴ、NBCユニバーサル・ブランド・デベロップメントなどが属している。またDWAのCEOであるジェフリー・カッェンバーグは、ドリームワークス・ニューメディアのCEOに就任する。同時にNBCユニバーサルのコンサルタントを務める。ドリームワークス・アニメーションは、1994年にスティーヴン・スピルバーグ、デヴィッド・ゲフィン、ジェフリー・カッツェンバーグらが設立したドリームワークスSKGのアニメーション部門として始まった。2004年に独立会社としてスピンオフ、株式上場を果たした。「シュレック」シリーズや「カンフー・パンダ」シリーズ、「ヒックとドラゴン」シリーズなど、数多くのCGアニメーションのヒットを飛ばしてきた。しかし、近年はCGアニメーション映画の競争が激化しており、業績が市場の期待を下回ることが増えていた。そうした中で、中国進出やテレビアニメーションの強化、キャラクターブランドの買収など事業の多角化に動いていた。同時に他社から同社への買収もたびたび取沙汰されており、日本のソフトバンクによる買収の可能性が話題になったこともある。NBCユニバーサルのCEOであるスティーブ・バークはDWAのヒット作やブランドが同社の映画、テレビ番組、テーマパーク、キャラクター商品部門の成長に寄与するだろうと述べている。一方、アニメーション業界関係者にとって興味深いのは、すでにNBCユニバーサルのアニメーション事業と協業をするイルミネーション・エンタテインメントとの関係だろう。イルミネーションは、「怪盗グルー」シリーズや『ミニオンズ』などで近年大きな成功を収めている。DWAを凌ぐほどの勢いがある。これについてスティーブ・バークは、NBCユニバーサルはイルミネーションと共に6年間大きな成功を収めてきており、イルミネーションの創立者であるクリス・メレダンドリがDWAのビジネス成長を助けることになるだろうとしている。ドリームワークスとイルミネーションの連携も視野に入っているようだ。[数土直志]
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