第十回声優アワード受賞式 (3) 最多得票賞に5年連続神谷浩史 音響監督・長崎行男公開トークも

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■功労賞

長年にわたり多くのジャンルに貢献した声優へ贈られる功労賞は、『ど根性ガエル』のピョン吉などで知られる千々松幸子、『奥様は魔女』のナレーションなどで知られる中村正、『ドラえもん』の源静香などで知られる野村道子が受賞。
千々松は「ど根性だけはあって、他のものはほとんどない自分ですが、声優が好きだからとやってきてしまいました」とピョン吉の声をハツラツと演じながらスピーチ。中村は時の移り変わりを実感したエピソードなどを披露しながらも受賞の喜びを語り、野村は「夫婦でもらうのは私たちだけかなと感激しました」と、夫である故・内海賢二の受賞(第三回声優アワード/第八回では特別功労賞)にも触れ、「このトロフィーを内海賢二の横に置いて『賢ちゃん私ももらったわよ』と言いたいと思います。この賞をいただいて、もうちょっとがんばってみようと今、心に思っております」と喜びを語った。

■特別功労賞

2015年度、逝去された声優(小川真司、愛川欽也、西本裕行、滝田裕介、斉藤瑞樹、丸山詠二、白川澄子、たてかべ和也、松来未祐)を顕彰した。

■特別賞

表彰すべき特別な活動をした方、団体へ送られる特別賞はA応P(荻野沙織、桜奈里彩、巴奎依、広瀬ゆうき、水希蒼、福緒唯)の5名が受賞した。アニメを愛する女子がアニメを応援するというコンセプトのグループ・A応PはTVアニメ『おそ松さん』オープニング主題歌『はなまるぴっぴはよいこだけ』でも話題となった。
リーダーの荻野は「素敵な作品に出会えたおかげです。これからも大好きなアニメを末永く応援していきたいと思います!」と力強く語り受賞のあいさつとした。また『はなまるぴっぴはよいこだけ』を壇上でパフォーマンスし会場を盛り上げた。

■最多得票賞

全ての受賞項目合計において最も多くの票集めた方に送られる最多得票賞は神谷浩史となった。同時に第六回に新設されて以来5年連続での受賞となった神谷は“最多得票賞”の殿堂入りとなることが発表された。『終物語』(阿良々木暦役)や『おそ松さん』(松野チョロ松役)、『監獄学園 プリズンスクール』(キヨシ役)など多くのメインキャラクターを務め絶大な人気を誇った。
「後ろ向きな性格なもので、自分に誇れるものなんて一つもないなあなんて思っていましたら、ある時、弊社のスタッフが『神谷さんは俺にとって自慢です』と言ってくれました。その時に、こんなスタッフと共に仕事ができることは誇りであり自慢だなと思えるようになりました。この賞と殿堂入りは自身のない僕にみなさんが与えてくれた数少ない誇りです。ありがとうございました」(神谷)

■音響監督・長崎行男公開トーク

第十回声優アワード特別企画として本選考委員でもあるマイルストーン音楽出版株式会社の音響監督・長崎行男氏をMC席へ招き、公開トークが行われた。
「音響監督」という職業や仕事内容の紹介、アフレコ演出をしている際にどのような心境なのか、などを語った。また「新人声優のあり方」にも話題が及ぶと、“自分にしかない個性”を身につけるべきだと話し、「この業界には個性の強い人しか残っていませんから!」と続けた。オーディションでも“個性の強い”人は覚え、個性のない役者は覚えないのだと語った。

■総評

声優アワード選考委員長であり、日本動画協会理事の松本悟が総評を述べた。それによるとファンからの投票は85000票。かなりの得票だったことが明かされた。
また2015年度制作されたアニメーションはTVシリーズで322本、劇場公開作品が74本、ほかOVAやWEBムービーなど全てを含めるとおよそ450本にのぼるという。そしてそこには声優が声を吹き込んでいる。声優の活躍を評価する場として声優アワードがあるのは非常に意味あるのものだった。
[細川洋平]
《細川洋平》

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