「ガンダムTHE ORIGIN」キャスバル役・田中真弓は「巨神ゴーグ」から、安彦総監督明かす | アニメ!アニメ!

「ガンダムTHE ORIGIN」キャスバル役・田中真弓は「巨神ゴーグ」から、安彦総監督明かす

新宿ピカデリーにて『機動戦時ガンダムTHE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル』が上映。安彦良和総監督、田中真弓が登壇しクロストークが行われた。

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東京国際映画祭が10月22日~31日まで開催中である。今回の注目点のひとつに特集「ガンダムとその世界」がある。世界中が注目する映画祭でひとつのコンテンツの特集が組まれていることはアニメ業界としても貴重なことだと言える。
特集の一環として25日(日)には新宿ピカデリーにて『機動戦時ガンダムTHE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル』が上映。上映後には安彦良和総監督、田中真弓さん(キャスバル役)が登壇しクロストークが行われた。司会はライターの石井誠さんが務めた。

安彦総監督と田中さんは、振り返ると何度も同じ作品に関わってきた。1982年にTV放送された『白い牙 ホワイトファング物語』はキャラクターデザインを安彦総監督が務め、田中さんが主人公・ミトサァを演じた。さらには田中さんにとっては声優デビュー作品でもある。安彦総監督はキャラクターデザインのみの参加であったと振り返った。
本格的に二人が共演したのは『巨神ゴーグ』(1984)で、安彦さんは原作・監督・キャラクターデザイン・作画監督を務め、田中さんは主人公・田神悠宇を演じた。安彦総監督は田中さんの「作っていない少年感」を無二ものと、照れる田中さんを前に評した。
当時、安彦総監督は2クール26本のシリーズの作画クオリティーを高い状態で保つためにアフレコにもダビングにも立ち会わず、終日作画作業を続けていたという。そのため放送終了後、箱根で行われた打ち上げでやすひこそうとキャストは「初めまして」と言葉を交わしたとのこと。このエピソードを聞いた会場からも驚きの声が上がっていた。

『巨神ゴーグ』には田中さんだけでなく、重要なライバル役、ロッド・バルボアを演じた池田秀一さんがいる。池田さんは言わずと知れた、シャア・アズナブルの声としても知られた声優だが、2014年1月に刊行された『巨神ゴーグ』のムック本では田中さんと池田さんの対談が収録されている。その本を手にし対談を読んだ安彦総監督が、「シャアは池田さんだし、その少年時代のキャスバルを田中さんが演じるのはいいかも」と閃いたのだという。すぐに『THE ORIGIN』の藤野貞義音響監督へ電話をしたとのこと。
キャスティングは基本、周囲のスタッフに一任しているが、田中さんだけは総監督権限で安彦さんが決めたと打ち明けた。

10月31日より公開となる『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN II 哀しみのアルテイシア』を見た田中さんは、少年から成長し青年となる変声期後のキャスバルを演じた池田さんの声を聞いて「シャアの声とも違う、青年の声でした」とコメント。池田さんの役作りを思いやり感動しているようすだった。
田中さんの感想を受けて、安彦総監督は「よかった!」と安堵の声。加えて「『II』のアフレコ後、池田さんからやっぱりもう1回録りたいと談判があったんです。だから池田さんだけ2回録りました。1回目でもよかったけど、2回目はもっとよかったですね」と池田さんのキャスバルに対する意気込みを明かした。

『I』のアフレコではとにかく緊張したと振り返った田中さんは最後のあいさつで、「『II』は本当におもしろいです。『III』『IV』が楽しみなので、監督には早く描いてほしいと思っています」と安彦総監督へのエールも含めてコメントした。安彦総監督は「『I』『II』には満足しています。いい作品になると思います。その後の作品もありますが、長丁場になるかもしれません。どうぞ長い目でお付き合いください。ありがとうございました」と語り、クロストークを締めくくった。
[細川洋平]
《細川洋平》
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