庵野秀明「アニメで表現しつくしたと感じたら実写をやりたくなる」第2回トーク“アマチュア” | アニメ!アニメ!

庵野秀明「アニメで表現しつくしたと感じたら実写をやりたくなる」第2回トーク“アマチュア”

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庵野秀明「アニメで表現しつくしたと感じたら実写をやりたくなる」第2回トーク“アマチュア”
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  • (C)2014 TIFF
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第27回東京国際映画祭の特集上映企画「庵野秀明の世界」の第2回目となるトークイベントが10月25日に開催された。
トークの前には、2000年に公開された庵野監督の2番目の実写映画「式日」が上映。第1回目に引き続きアニメ・特撮研究家の氷川竜介さんが聞き手を務め、庵野監督がこれまでに制作した実写映画について振り返った。

庵野監督が最初に制作した実写映画「ラブ&ポップ」は1998年の作品。制作のきっかけは「新世紀エヴァンゲリオン劇場版を作った時に、アニメが僕の中で限界になったんです」と話す。
「『アストロ球団』の完全燃焼をやりきった」という庵野監督はアニメにできない表現をやるなら実写しかないと考え、実写制作に踏み込んだという。また「新世紀エヴァンゲリオン」26話での実写パートのためにミニDVカメラを使った際、撮影された映像を見て民生用ビデオカメラだけで映画が作れないかと考えたそうだ。

「ラブ&ポップ」では援助交際の風景をドキュメンタリー風に撮影できないか考え、アニメとは真逆のことを表現することにこだわった。役者がカメラ付きヘルメットをかぶって役者の目線で撮影してみたりと実験的な映像が作られ、この斬新な映像手法は「ウルトラマン」で知られる実相寺昭雄さんの映像作りに影響を受けた、と庵野監督。

次に制作された「式日」は原作者である藤谷文子さんが主演、映画監督の岩井俊二が“監督さん”として出演し、庵野監督の地元である山口県宇部市で撮影された。映画には、工場、鉄道や踏切の音やなど庵野監督の原風景が取り込まれた。今でも鉄道や電柱など機能美が好きだという監督は「最近は都内で電柱が減ってる。あれがないと何も面白くない。ぜひ電柱博物館を作ってもらいたい」と電柱愛も披露。
岩井俊二さんを役者に起用したのは、監督役に起用することで本物感を出すことが狙いだったとして、後に「風立ちぬ」で堀越二郎役のオファーを受けた時も「自分も同じようなことやっといて断れないと思って(笑)」と話した。

そして三作目となる、2004年公開の特撮映画「キューティーハニー」では、「式日」の反動で“実写のようなアニメ”をやる企画としてスタート。しかし、予算不足のため「もうちょっと特撮カットが欲しかったな。予算が減るってわかった時に脚本をきちんと書きなおせばよかったけど、それをせずに進めたのは僕の判断力不足。結果的には役者さんたちがすごく頑張ってくれていい作品になったと思います」。
また、庵野監督の妻・安野モヨコさんの「ハッピーマニア」も影響を与えたそうだ。「ハッピーマニア」を読んで「エヴァで僕がやろうとしたことが全てそこに描かれていたんです。ああいうテイストを入れて映像にできないかという僕個人の目的もありました」という。

氷川さんの「今後実写をやるとしたら?」という質問には、「特撮はまたやってみたいですね、ちゃんと予算をかけて(笑)。企画は出ては消えることは多いので未定です。オリジナル企画を考えてはいるんですけどね」と、実写映画に対する意気込みを見せてくれた。 [川俣綾加]
《川俣綾加》
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