パトレイバーはカッコよくなくていい/『THE NEXT GENERATION パトレイバー』シバシゲオ役、千葉繁インタビュー 後編

インタビュー

[取材/構成 細川洋平]

■ パトレイバーというのはカッコよくなくていい

――アニメ!アニメ!(以下、AA)
シリーズとしてはとても長い年月が経っています。そのなかで今回、劇場版発表された時にかなり話題になりました。これ関してはどう受け止めていらっしゃいますか。

――千葉繁(以下、千葉)
すごくありがたいことだと思いますよね。アニメをずいぶん応援してくださったファンの方たちにしてみると、いろんな賛否両論ではあると思うんですよ。
でも、賛否両論ということはそれだけ注目してくれてるということなんですよ。

――千葉
アニメのパトレイバーを求めている人、自分のノスタルジーとして取っておきたいと思ってくださる人もいっぱいいると思うんです。でもその方達にも、きっと満足していただける作品に仕上がっていると思うんです。
もちろん、絵の世界と実写とは全く違うモノです。ただ、パトレイバーの言わんとしていることはそのまんま、どこも削ることなく伝えてると思うんです。世代が変わってますけど、構成そのものは非常にわかりやすい。またその中でシバシゲオという人間がアニメから実写へと引っ張る仲介役として存在していますよね。もちろん淵山もそうです。
だから、いい意味での繋ぎ役に僕はならないとと思っています。演じた実感としては、みなさんに「お、これはアリだよね!?」と思っていただけるんじゃないか。

――AA
たのしみです!

――千葉
パトレイバーというのは「カッコいいロボットアニメ」とは違いますからね。隅っこに追いやられヒマでしょうがなくて、さてどうしてくれよう、みたいな中で蠢く人間ドラマです。
はっきり言ってカッコよくないんですよ。カッコよくなくていい。いつもダラダラチャーハンばっか食ってたりね、カップラーメンのお湯の入れ方で喧嘩してたり。

――AA
小さい(笑)。

――千葉
そう、細かい(笑)。
お巡りさんっていうとみんな特殊な人間のように感じるけど、ただ警察に就職したというだけです。お巡りさんだってコンビニでサンドイッチ買ってぷらぷら歩いたりするわけですよ。そういったところは全然外さずにコミカルなところはコミカルに、シリアスなところはシリアスにやってます。

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(c) 2014 「THE NEXT GENERATION -PATLABOR-」製作委員会
 
――AA
シリアスパートのシンボル的なものといえばイングラムです。

――千葉
実際に8メートルあるイングラムが現場にあって、僕らも最初見た時は「お、来たぞ!!」って思いました。だけど二日目からはもう当たり前。
でも考えてみたら当たり前のわけですよ。整備班はそれを整備してるわけですから。ただ、実物がそこに存在するということは大きいですよね。撮影やっててもハンガーに入ったその瞬間にその気にさせてくれるわけですから。
あれはやっぱりインパクトでかいですよね。「よーし、これを守るんだ!」みたいな気になります。

――AA
その現場の雰囲気はいかがでしたか。

――千葉
最高でしたね!ほんっとうにいい環境を作っていただきました。
押井監督の持つ空気ももちろんあるんでしょうね。衣裳さん、メイクさん、美術部さん、撮影部さん、音声部さん、演出部さん、いろんな方たちがいて、僕ら役者がいる。そこに「役者だから――」、「スタッフだから――」という垣根は全くなかったです。
一緒に地べたに座って弁当食って(笑)。ひとつの職場の中でそれぞれ同じくらいの責任ある仕事を楽しみながらする、という感じでした。
変な緊張しないで済むような環境を作っていただいたと思うんですよ。なによりスタッフの方たち、みんなやっぱりレイバー好きなんですよ(笑)。それ大事ですよね。

――AA
ものすごく大事ですね。

――千葉
そういったところを映像を通じて感じていただけるんじゃないかなと思うんですよ。

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(c) 2014 「THE NEXT GENERATION -PATLABOR-」製作委員会
 
《animeanime》

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