アドリア海に海賊旗 松本零士、荒牧伸志、三浦春馬が「キャプテンハーロック」レッドカーペット | アニメ!アニメ!

アドリア海に海賊旗 松本零士、荒牧伸志、三浦春馬が「キャプテンハーロック」レッドカーペット

ヴァネチア国際映画祭会場に、大きな海賊旗が掲げられた。マンガ家・松本零士さん、映画監督・荒牧伸志さん、俳優の三浦春馬さんらが参加する『キャプテンハーロック』のレッドカーペットでの出来事だ。

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「キャプテンハーロック」レッドカーペット
  • 「キャプテンハーロック」レッドカーペット
  • (c)LEIJI MATSUMOTO/CAPTAIN HARLOCK Film Partners
  • 荒牧伸志監督、松本零士さん、三浦春馬さん
  • 公式記者会見
  • サインを求められる三浦春馬さん
  • 松本零士さんはイタリアではよく知られたマンガ家だ
8月28日からイタリア・アドリア海に面する海洋都市ヴァネチアで、毎年恒例の国際映画祭が行われている。世界三大映画祭として知られるヴァネチア国際映画祭だ。
9月3日この映画祭会場に、大きな海賊旗が掲げられた。日本からマンガ家・松本零士さん、映画監督・荒牧伸志さん、俳優の三浦春馬さんらが参加する映画『キャプテンハーロック』のレッドカーペットでの出来事である。

松本零士さん原作の映画『キャプテンハーロック』は、映画祭に特別招待されている。『APPLESEED』、『EX MACHINA』などで知られた荒牧伸志さんが監督、三浦春馬さんは本作でハーロックと対比して描かれる若き暗殺者ヤマを演じる。
9月3日には、関係者が登壇する記者会見が開催され、さらに公式上映に先立ってレッドカーペットに関係者が姿をみせた。そうしたなか海の都としても知られるヴェネチアで、大きなドクロの旗がはためいた。
この旗は海外の松本零士ファンから手渡されたものだ。キャプテンハーロックの信念である「俺は俺の旗の下に自由に生きる」を象徴する重要なアイテムともなっている。

キャプテンハーロックは、マンガやアニメを通じてイタリアでも人気が高い。その最新作ということもあり、本作も大きな注目を浴びている。
会場では旗とともに松本零士さん、荒牧監督、三浦春馬さんが並ぶと、喝采が巻き起こった。フラッシュの嵐のなか、関係者は笑顔で応えた。

一方、公式会見も同様に熱気に満ちたものだった。会見場には多くの海外プレスが訪れ、ここも満員となった。数々の質問が飛び、本作に対する関心の高さを窺わせた。
「なぜ、30年経った今、『キャプテンハーロック』を甦らせようと思ったのですか?」という質問には、池澤良幸プロデューサーが、5年前に実写化の話が上がり、その際に「キャプテンハーロック」がいまでも非常に人気が高いことに気づき、これをCG技術を導入して実現できないか考えたことを説明した。

荒牧伸志監督は、「今回の仕事は、私自身が原点回帰するための仕事でもありました。松本先生の作品がもともと、“堕落した地球人に対してのハーロックの存在”という世界であり、その部分も含めて、「キャプテンハーロック」を現代に新たにリブート〈再誕〉させる為には、現代の社会に通じるテーマが必要だと思い脚本を練り上げました」と本作への想いを語った。
また、作品のメッセージについて訊かれると荒牧監督は、原作に描かれている堕落した人間に対して一人孤独に戦うハーロックを挙げる。「今、世界中で、特に日本では「少子化」「高齢化」「経済の停滞」「貧富の差」など色々な問題や矛盾が蔓延しています。それを何とか覆せないかと、反逆のヒーロー「キャプテンハーロック」に託し、それに続く若者を描くことで状況が少しでも希望に変わるんじゃないかという気持ちを作品に込めています。」と説明する。

松本さんは本作について、「マンガ、アニメーションの世界において地球上の国境はありません。国は違えど、それぞれが楽しんで観ています。(世界にむけて)話しかける言葉としても成り立つと思ったので、今回の『キャプテンハーロック』の製作にもOKを出しました。」と話す。
そして「実は、自分のこれまでの作品全部が一つの大きな物語となっているのです。最後は1つの大きな物語にしたいなと思っています。創作に終わりはありません。」と今後の創作活動にも強い意欲を見せる。

三浦春馬さんは、本作で初の声優に挑戦した。今回は声優出演として、ヴァネチアを訪れた。ここであらためて声優経験について語った。
「初めての声優挑戦として、このとても大きな作品に関われたこと、そして松本先生がつくりだす大きな艦に一緒に乗ることができたことを、本当に光栄に思っています。」と喜ぶ。そして「劇中のセリフで全人類にそのようなメッセージを届けようとする演説のシーンがありますが、気持ちを込めて大切に演じたつもりです。この素晴らしく、今までかつて観たことがないド迫力パワーのある作品とともに、このメッセージをみなさんのもとに届けられたらと心から思っています。」と見ごろを紹介した。
映画『キャプテンハーロック』は、9月7日国内全国公開となる。

映画『キャプテンハーロック』
2013年9月7日(土)全国ロードショー
/http://harlock-movie.com/
《animeanime》
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