国の文化の向上に大きな役割を果たした人物を顕彰する文化功労者に、アニメ監督の宮崎駿さんが選ばれた。文化功労者は文化庁が毎年この時期に発表、11月3日の文化の日に贈賞を行う。本年は文化勲章受章者に6人、文化功労者に15人が選ばれている。受章者は日本画や小説、評論など多彩な分野に及んでいる。宮崎駿さんは1960年代よりアニメの制作に携わり、数々の人気作品、傑作を生み出してきた。『となりのトロロ』や『風の谷のナウシカ』、『魔女の宅急便』といった映画、『未来少年コナン』などのテレビアニメなどの代表作がある。2001年の『千と千尋の神隠し』は、ベルリン国際映画祭金熊賞受賞、米国アカデミー賞最優秀長編アニメーション賞を受賞している。日本を代表するアニメ監督として、海外でも広く知られた存在だ。文化功労者への選出は、こうした活動を評価したものと言える。文化功労者は1951年に文化庁が設けた制度だ。しかし、アニメーションの分野から選ばれたのは今回が初めてである。一方、マンガ家では1994年に横山隆一さん、2010年に水木しげるさんが選出されている。宮崎駿監督の文化功労者は、文化庁の近年のアニメやマンガを文化として振興する動きも反映していそうだ。
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