「サイボーグ009」など石ノ森作品 米国コミックス配信最大手ComiXologyで配信

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『サイボーグ009』、『人造人間キカイダー』、『スカルマン』などの石ノ森章太郎さんのマンガ作品が、10月12日より米国のコミックス専門電子書籍配信サービスComiXology(コミックスオロジー)のプラットフォームで配信をスタートした。これは石ノ森章太郎作品を管理する石森プロとComiXologyの提携により実現したものだ。
作品は全て英語翻訳され、ComiXologyの全てのプラットフォームを利用して販売される。この中にはPC向けのほか、iPhone、iPad、アンドロイド端末、さらにKindleやWindows8などが含まれる。第1弾は、『サイボーグ009』、『人造人間キカイダー』、『スカルマン』の3タイトルだが、配信作品は順次拡大する。

ComiXologyは、2007年に設立された電子書籍配信のベンチャー企業である。電子書籍のなかでもビジュアルが重要となり、さらにリアルの書籍・雑誌の流通に比べて独特なシステムを持つアメリカンコミックスとグラフィックノベルに特化し急成長している。
マーベルやDCをはじめとする主要なコミックス出版社の全てと取引があり、業界を代表する存在だ。北米の電子コミックスの流通では、日本マンガも含めたシェアで他社を大きく引き離して1位となっている。

しかし、これまで同社の取り扱いは、米国コミックスが中心だった。日本マンガはほとんどなく、ComiXologyが本格的に日本マンガを取り扱うのは初となる。
日本マンガの市場はかつてほど大きくはないが、それでもグラフィックノベルではかなり大きな割合を占める。ComiXologyはそうした市場に足がかりを築くことになる。

一方、石森プロは、ComiXologyと提携することで英語圏での石ノ森章太郎作品の利用、認知度をこれまで以上に拡大する。北米のマンガ市場は新作タイトルに目が向かいがちで、巨匠の名作であっても、旧作は書店の棚に並ぶことが難しく、翻訳出版されないケースも多い。たとえ書店の書棚に並んでも、日本ほど身近に書店があるわけでなく、販売力は限られる。
しかし、電子書籍での配信であれば、こうした障害を越えられる。日本マンガに特化した海外向けの配信プラットフォームもあるが、利用の中心は日本マンガのファンが中心だ。アメコミファンの多いComiXologyは日本マンガに対する思い入れは小さい。しかし、逆にこれまでとは異なる読者を獲得するチャンスもあると言える。SF作品が中心の石ノ森には相性がいい場所ともいえるかもしれない。

とりわけ今回配信第1弾に選ばれた『サイボーグ009』は、米国の出版社Archaiaによるアメコミスタイルのグラフィックノベル『Cyborg009』の来夏発売が決まっている。今後、世界のアメコミファンへのアプローチを強めることになる。そうした点からもComiXologyとの提携が注目される。

ComiXology  
/http://www.comixology.com
石森プロ
/http://www.ishinomori.co.jp/

サイボーグ009公式サイト
/http://009ing.com/
《animeanime》

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