大阪のPROJECT TEAM DoGAは、10月25日にCGアニメ市を開設する。この発表が10月1日と2日に京都コンピューター学院で開催されたDoGA主催の第23回CGアニメコンテスト入選作品上映会で行われた。 CGアニメ市では、ニコニコ動画での課金配信、BIGLOBE「ポチ」でのカンパ配信、YouTubeでの広告収入での還元を目指す。とはいえ、現状では不十分であるのを承知した上での試みだ。 作品を自主制作して観てもらうために自身でネットに無償でアップロードするのはいいものの、長期的な視野に立った場合、クリエイターとして生活していくにはマイナス面が多いためである。 ネットの状況が日々めまぐるしく変化していることに期待して、少しでも良い方へ向かうのを願って実施に踏み切ることになった。 2000年代はCGアニメコンテスト出身者でもある新海誠監督のOVA『ほしのこえ』など、オリジナル作品で商用監督デビューしたクリエイターが注目を集めた。しかし新海監督のように、その後もオリジナル作品で生活を続けていけるクリエイターがごく僅かである状況は変わらない。 CGアニメコンテストでは、会場で上映を見たクリエイターが「こんな作品を作ってみたい!」と思ってもらうことも意図している。そしてクリエイターの成長と共に、ファン層が拡大されていくことも願っている。 会期中には、出身者の山本蒼美さんが初の商用として監督したOVA『この男子、宇宙人と戦えます。』の先行特別凱旋試写会も実施された。 山本さんが舞台挨拶して降壇後、DoGA代表の鎌田優さんは「試写会をやってどれだけPRになるのか、どれだけ作品が売れるのかは分かりません。まだまだ伸びる監督だと思いますので、サイン会の方が目的です」と、試写会の意図を伝えた。 会場では山本さんのサイン会の一方、アオキタクトさんが監督した自主制作『ロボと少女(仮)』のDVDなども販売されていた。アオキさんはTwitterで自身の同作が海外のダウンロードサイトで違法販売されていることについてCGアニメコンテストの開催直前に言及して反響を呼んだ。 DoGAはこれまでも入選作品集の自主販売を行なっており、今回も実施した。2年前の第21回では上映会が東京・大阪から京都のみになって観客が減少したことに加え、ネットで既に事前に作品が閲覧出来る状況になっていることが課題となっていた。 昨年はUSTREAMで、今年はニコニコ動画とYouTubeでのライブ配信を行なう方向へ舵を切った。さらに今年発表したCGアニメ市では、還元をいくばくかでも期待する。ファン層の拡大と自主販売に関する試行錯誤が続いている。【真狩祐志】CGアニメ市 /http://cganime.jp/1/PROJECT TEAM DoGA /http://doga.jp/当サイトの関連記事/第23回CGアニメコンテスト 6年ぶりにグランプリ決定
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