「アジアにおけるコンテンツ侵害対策の実際と効果」セミナー報告 | アニメ!アニメ!

「アジアにおけるコンテンツ侵害対策の実際と効果」セミナー報告

イベント・レポート

 多くの企業が進出をしたいと思いながら、課題が多く難しいのが中国市場。今回、コンテンツ海外流通促進機構(CODA)と日本貿易振興機構(JETRO)が主催した「アジアにおけるコンテンツ侵害対策の実際と効果」と題したセミナーは、そんな企業の悩みを反映して150名の定員一杯が満員であった。

 講演は2部構成で、第1部はバンダイの法務部ゼネラルマナジャーの小薗江健一氏によるバンダイの中国を中心としたアジア地区での侵害品対策の取り組みについて実例を交えながらの説明である。バンダイは中国においてコンテンツ企業として市場に喰い込みつつあり、かつ海賊商品模倣対策にある程度の成果をあげているとされている。このため小薗江氏の講演は参加者の注目浴びていた。小薗江氏によれば、現在は成功しているように見えるバンダイも、最初は失敗も多く、地道な積み重ねの中から効果的な対策も生まれて来たという。
 また、模倣品の対抗策として
1. 真正品をより安い値段で提供すること
2. 真正品の生産・販売をすることで利益をあげる信頼出来るパートナー企業を創出すること
3. 権利者としての権利執行能力を向上させること(これは、パートナー企業を安心させることにもなるという)
と会社の努力を挙げると伴に、さらに中国社会の取り組みとして罰金、罰則の強化と社会、消費者のモラルの向上の2点をあげていた。
 そうした説明の中でも、とりわけ弁護士とのコンタクトの方法や信頼出来る弁護士は信頼出来る人からの紹介が良いといったような具体的なノウハウが興味をひいていた。

 講演の第2部は、世界的な映像管理団体MPAのアジア地域における海賊版追放の取り組みを香港からアジア地域のマネジャーのサム・ホー氏を招いて紹介した。MPAは米国の7大スタジオを中心とした映像団体で映像権利管理のために世界的に活躍している団体である。
 講演はこの春の香港や深セン、広州などで集中的に行われた海賊版摘発の報告が中心となった。ホー氏によれば、今回の摘発では日本アニメだけでも累計数十万枚に達し、繰り返し取り締まることで具体的にも大きな成果がでたという。
 また、海賊版への対策は何もしなければ何も起こらない、行動を起こすことの大切と述べ、「権利は守らなければ、権利を持っていないも同然」と強調していた。そのうえで、権利侵害があれば必ず文章にして関係部署に書類を提出すること、そうした事実があったことを記録に残すことが必要だとした。

 今回のセミナーでは行動を起こすことの大切さで強調されていた。権利侵害を嘆いてばかりでなく、その対策を取るという行動自体が権利侵害者に対するメッセージになるのでないだろうか。100%海賊版をなくすことは不可能だが、最大限減らすことは出来る。また、行動を起こすことで、権利に厳しい会社とのメッセージを市場に発信出来る。実際に、権利に厳しいと言われるディズニーのニセモノは日本キャラクターに較べて各段にニセモノが少ない事実は重要である。

第3回コンテンツ海外流通促進機構(CODA)セミナー
「アジアにおけるコンテンツ侵害対策の実際と効果」
平成17年7月12日
主催 コンテンツ海外流通促進機構(CODA)、日本貿易振興機構(JETRO)
講演1「バンダイにおける侵害品対策の取組」小薗江健一氏 
講演2「海賊版問題‐中国におけるMPAインターナショナル‐の主なエンフォースメント活動とその効果」サム・ホー氏

日本貿易振興機構 /http://www.jetro.go.jp
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