この放映に先立って9月15日、東京・渋谷のNHK放送センターで完成披露試写会が開催された。当日は監督の秋田谷典昭さんと、二人の主人公 真城最高役の阿部敦さん、高木秋人役の日野聡さんも登壇し、作品に対する意欲を語った。
今回が初監督になるという秋田谷監督は「原作のサイコーやシュージンに負けないよう頑張りたい」と抱負を語った。また、この日上映され、その演出で観客を驚ろかした第1話についてもふれた。「(1話だけでなく)サプライズは他にもプランニングしています。期待してください」ということだ。
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最高役の阿部敦さん、秋人役の日野聡さん
最高を演じる阿部さんは、「原作のいちファンでもあり光栄です。原作を追いつつ、収録も楽しんでいます」と意欲的に取り組んでいる様子。会場から最高と同じぐらいの年には何になることに憧れていましたかと質問があると「実は声優になりたいと思っていました。その頃は憧れでしたが。」と意外な少年時代を告白。子ども時代の夢を叶えた阿部さんが夢を追う最高を演じる、まさにはまり役と言ってもよいだろう。
また秋人役の日野さんは完成した1話を観て「感慨深いです。現場も熱い気持ちで取り組んでいます」と、活気溢れるアフレコの様子を伝える。
完成披披露では、このほか見吉香耶役の矢作紗由里さんが番組ラジオの収録で参加、原作者大場つぐみさん、小畑健さんからのメッセージの紹介、オープニングテーマ「Blue Bird」を担当すコブクロとエンディングテーマ「BACKROCK ~未来の輪郭線~」を担当するYA-KYIMのビデオメッセージも紹介された。期待の大型シリーズの盛り上がりを伝えるものとなった。
NHKの斉藤健治プロデューサーは、作品が放映される土曜日の夕方6時の放映枠はこれまで『ツバサクロニクル』や『電脳コイル』、『メジャー』など子どもから大人まで楽しめる作品を紹介してきた放映枠、『バクマン。』についても幅広い層に楽しめるようにしたいという。そのうえで『バクマン。』の主人公と同じティーンの世代を中心に作品を届けたといする。
また、『バクマン。』は青春ストーリーだが、夢を見る素晴らしさだけでなく、夢を持つ厳しさも伝えるという。メッセージ性の高い作品と考える。アニメ化発表当初はNHKで「少年ジャンプ」タイトルとアニメファン、マンガファンを驚かせた『バクマン。』のNHK放映だが、子どもたちに広く届けるべき作品という点で、まさにNHKに相応しい作品となった。
『バクマン。』 /http://www.nhk.or.jp/anime/bakuman
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原作: 大場つぐみ/小畑健
監督: カサヰケンイチ/秋田谷典昭
シリーズ構成: 吉田玲子
アニメーション制作: J.C.STAFF
制作: NHKエンタープライズ
制作・著作: NHK・小学館集英社プロダクション
[キャスト]
真城最高: 阿部 敦
高木秋人: 日野 聡
亜豆美保: 早見沙織
見吉香耶: 矢作紗友里
新妻エイジ: 岡本信彦
(c)大場つぐみ・小畑健・集英社/NHK・NEP・ShoPro