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コンシュマーイベントとしての開催は今年で2回目だが、ビジネスコンファレンスは今回で初めてとなる。海外に日本アニメ・マンガに特化したイベントは多いが、ビジネスにフォーカスしたものは世界的にみても稀な存在だ。
今回AAC2009に設けられた講演、シンポジウムは10以上、朝9時から夕方18時までぎっしりとプログラム組まれている。全てのプログラムを1日にまとめたこともあり、個別の時間がやや短くなり、スケジュールは押し気味になっていたのが少し残念ではあった。
しかし、そうした小さな不満はあるものの、全体としてみれば一回目とは思えない大きな成功であった。ビジネスがテーマであるにも関らず、会場には多くの参加者が訪れた。何よりも、講演、シンポジウムの内容には見るべきものが多かった。
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また、ヒットメーカーとして細田守監督が登壇、フライングドッグ佐々木社長、プロダクション I.G石川社長、マッドハウス丸田社長、竜の子プロダクション成嶋社長らアニメ関係者に馴染みの深い企業の経営者が並ぶ。
アジアからは映画『ATOM』の製作で注目を浴びるイマジ社の副社長CK・プーン氏が映画『ATOM』のビジネスを総括する。このほかアジアのポップカルチャーやインターネット、プロモーションなど興味深い内容が続いた。
近年、パリ・ジャパンエキスポや米国・アニメエキスポ、コミコンに国内外のアニメ・マンガ業界関係者が多数訪れる様になっている。それは一方で、業界関係者の人数により、アニメ・マンガ関連企業がそうした国々やそれぞれのイベントをどう評価しているかも表している。
そうした視点で見ると今年のAACは、既に高い関心を集めつつある。日本コンテンツの人気が高い一方で、東南アジアには日本アニメ・マンガに特化した超大型イベントはこれまでなかった。現時点で来年の開催は不明だが、アジア・アニメーションフェスティバルも合わせ今後も注目のイベントになりそうだ。
一方、今回コンファレンスのタイトルには日本の作品を表現する「アニメ:ANIME」でなく、アニメーションが用いられた。これは今後のイベントの方向性も示しているかもしれない。
コンファレンスはアニメに限らず、そのテーマにアジアのアニメーション全体を取り上げる余地を残している。実際に、企業や作品を紹介するインダストリーショウケースには、日本の企業だけでなく、日本のアニメスタイルで作品を作るマレーシアや韓国の企業も参加していた。こちらの今後の展開も気になるところだ。
アニメーション・アジアコンファレンス2009(Animation Asia Conference)2009
/http://www.afa09.com/aac.html