6月20日、東京・日比谷のワーナー・ブラザース映画試写室で、押井守監督の最新劇場アニメ『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』の製作記者会見が行われた。 この記者会見は本作品製作の初披露であるだけでなく、押井監督が作品についてメディアに語る最初のものである。
押井監督によれば『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』を製作するにあたって、「僕は今、若い人たちに伝えたいことがある。」といったメッセージのもとに、説教でも希望を語るでもない今の自分にしか出来ない映画を作るという。 押井守監督といえば『イノセンス』に代表される哲学的なテーマや、深いテーマ性を語りかけるイメージが強い。しかし、トークと質疑応答でおよそ1時間近くにも及んだ異例の記者会見では、「恋愛映画」、「ラブシーンも濡れ場もある」、「自分にとって転機になる作品」、「今までの自分の作品のような映画を期待すると全く違うものになる。」といったような驚きの発言が次々に飛び出した。熱く作品を語る押井監督には、これまでにも増して映画に対する強い情熱がほとばしっていた。
今回の記者会見は、『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』の第一報というかたちである。このためまだまだ謎の部分は多いが、今回の記者会見だけでも映画のプロジェクトの大きさと押井守監督の意気込みが伝わってくるには十分であった。 映画『イノセンス』の衝撃から3年余り、ようやく姿を見せた押井守監督の大型劇場新作映画だけに、2008年の劇場公開まで、今後も『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』はさらに大きな注目を浴び続けるだろう。
スカイ・クロラ The Sky Crawlers 2008年全国ロードショー 日本テレビ プロダクション I.G 提携作品