東京アニメアワード功労賞 九里一平さん、故出崎統さんらに | アニメ!アニメ!

東京アニメアワード功労賞 九里一平さん、故出崎統さんらに

、東京アニメアワード第8回功労賞の顕彰者9名を発表した。顕彰者は各分野から選ばれている。

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 東京国際アニメフェア実行委員会は、2011年12月27日に、東京アニメアワード第8回功労賞の顕彰者9名を発表した。顕彰者は各分野から選ばれている。プロデューサーでは九里一平さん(本名:吉田豊治)、脚本に山崎晴哉さん、監督に出崎統さん、キャラクターデザイン・作画監督に杉野昭夫さん、美術監督に中村光毅さん、撮影監督に吉村次郎さん、音響効果に柏原満さん、作曲家に渡辺宙明さん、声優に野沢雅子さんである。
 いずれも、60年代から70年代の日本の商業アニメの創成期、成長期に大きな役割を果たしてきたかただ。顕彰者のうち山崎晴哉さん、出崎統さん、中村光毅さんは故人である。

 九里一平さんは、竜の子プロダクションの創業者である吉田三兄弟の三男として知られている。プロデューサーとして、『科学忍者隊ガッチャマン』、『新造人間キャシャーン』、タイムボカンシリーズなどを生み出した。
 クリエイティブでも大きな才能を発揮し、多くの作品のキャラクターデザインを手がける。またマンガ家としては、『マッハ三四郎』、『海底人8823(ハヤブサ)』などの代表作がある。1987年には3代目竜の子プロダクションの社長に就任しており、様々な場面で日本のアニメを支えた。
 山崎晴哉さんは、テレビアニメの勃興期から多くのアニメの脚本を手がけた。『巨人の星』、『ハリスの旋風』などの作品がある。2002年に惜しくも逝去された。

 出崎統さんは本年4月に亡くなり、多くのファンを悲しませた。独特の演出で多くのアニメファンを獲得、現在のクリエイター達にも大きな影響を与えている。『エースをねらえ!』、『あしたのジョー』などでその演出を知ることが出来る。
 杉野昭夫さんは、その出崎統さんとのコンビでも知られている。『家なき子』、『宝島』などで人間味のあるキャラクターを描き、国内を代表するアニメーターである。

 中村光毅さんは、本年5月に逝去されている。様々ジャンルの背景美術、美術監督を手掛けたが、多くの人が認める代表作は『機動戦士ガンダム』、『風の谷のナウシカ』であろう。『機動戦士ガンダム』では、リアル志向のSFアニメの美術を確立した。
 吉村次郎さんは撮影監督として『太陽の王子 ホルスの大冒険』、『マジンガーZ対暗黒大将軍 』などで、撮影の礎を築いた。音響効果の柏原満さんは、『鉄腕アトム』の録音技術を振り出しにアニメ音響効果家として活躍する。代表作には『宇宙戦艦ヤマト』、『ドラえもん』、『サザエさん』などある。その音響は日本人なら誰でもふれたことがあるはずだ。

 渡辺宙明さんは1960年代にテレビ音楽を経て、特撮・アニメの音楽を作曲するようになった。『人造人間キカイダー』、『マジンガーZ』などで注目を浴びる。ジャンルを超えて魅力的な音楽を作り続ける。
 野沢雅子さんは、『ドラゴンボール』シリーズの孫悟空役、『銀河鉄道999』の星野鉄郎役、『ゲゲゲの鬼太郎』(第1、2期)の鬼太郎役などの代表作で知られる。元気な男の子を得意とするほか、洋画の吹き替や女優、タレントとしても活躍する。声優の職業の確立に大きな貢献を果たした。

 東京アニメアワードの功労賞は、現在のアニメ産業を築いた先人の努力を称える目的で2005年に創設された。毎年、アニメに関係する各分野の個人、企業・組織など顕彰している。
 賞の顕彰式は、2012年3月22日から25日まで開催される「東京国際アニメフェア2012」の会場内にて行われる予定である。

東京国際アニメフェア公式サイト /http://www.tokyoanime.jp/ja/

第8回功労賞顕彰者

 (プロデューサー) 九里一平 [本名:吉田豊治]
 (脚本) 山崎晴哉 ※故人
 (監督) 出崎統 ※故人
 (キャラクターデザイン・作画監督) 杉野昭夫
 (美術監督) 中村光毅 ※故人
 (撮影監督) 吉村次郎
 (音響効果) 柏原満
 (作曲家) 渡辺宙明
 (声優) 野沢雅子
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