SF映画『惑星戦記ナイデ二オン』が、12月10日より池袋シネマ・ロサにてレイトショー公開することが緊急決定した。 本作の舞台はA.D.2630年、宇宙の主権をめぐりサイコン帝国と連合軍が57年間にもわたり戦火を交えている時代だ。主人公のリック・ウォーカーは、かつてサイコン最強の戦闘機パイロットであったが、戦争への幻滅から今ではフリーの運び屋になっていた。しかし、シンシアという謎の女性と出会ったことから宇宙の運命を握ることになる。 壮大な物語を奏でるスペース・サーガ、映画は『スターウォーズ』や『スタートレック』、『ギャラクティカ』などのハリウッドムービーを思い起こさせる迫力だ。 しかし、実際は『惑星戦記ナイデ二オン』は一人の映画ファンであるジャック・モイクの熱い想いからスタートした異色の経歴を持つ。ドイツのパナセンサー社で数々の映画の特殊効果に携わってきた彼は、1996年に『スターウォーズ』や『ブレードランナー』『エイリアン』などへのオマージュとなる作品を作りたいと思い立つ。それを自力で制作し始めた。やがてその話を聞きつけた多くのアマチュアスタッフが有志として集まり、プロジェクトは思いもしない大きさに広がって行く。 映画の中で描かれる宇宙船や数々の建物、風景は、超高精密ミニチュアで数年がかりで作られたもの。さらにドイツ・マールブルクの古いホール内には、実写パートの宇宙船のキャビンや操縦席、通路などが再現された。 当初は予算の関係で難航したVFXは、2003年に協力を持ちかけられたマグナマナ社のスタッフが制作の熱意に共感し、勤務時間外に撮影、VFX作業を続けることで実現した。さらにフリーのプロデューサー、C・アーンホールドの資金調達により仕上げにこぎ着けた。 この結果、2010年に15年の歳月を経て、多くの人の熱意に支えられ壮大なるスペースオペラが完成した。そこにはハリウット映画とはまた異なる魅力があるはずだ。2011年に是非、押さえておきたSF映画と言っていいだろう。『惑星戦記ナイデ二オン』12月10日より池袋シネマ・ロサにて緊急レイトショー [キャスト]ジャック・モイク/アネット・シュミーデル/マルコス・コウテラス/アクセル・メルテス/アンドレアス・コンザック[スタッフ] 監督・原案・音楽: ジャック・モイク 製作総指揮: キャスパー・アーンホールド 製作: ジャック・モイク、アレクサンダー・E・レーダー、フランク・フォクト 撮影: アレクサンダー・E・レーダー、エディ・アレンス、ジャック・モイク他 編集: ジャック・モイク、キャスパー・アーンホールド、フランク・フォクト VFX: フランク・フォクト、トーマス・クライバー他2010年/ドイツ映画/カラー/ビスタ/89分/原題:NYDENION 配給: ジョリー・ロジャー 提供: ミッドシップ、チャンス イン
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