日本を代表するアニメーターである大塚康生さんが、ゲーム開発者のための大型イベントCEDECの特別招待セッションのゲストとして登場する。9月1日に開催される「~もっと上手くなりたい!動かす力~」と題したトークセッションで、『ICO』や『ワンダと巨像』などのゲームディレクション、デザインをした上田文人さんとアニメーションの持つ力について語る。 大塚康生さんは『ルパン三世 カリオストロの城』や『太陽の王子 ホルスの大冒険』など日本のアニメ史に残る数多くの名作の作画に携わって来た。日本の2Dアニメーションの歴史そのものと言ってもいい存在だ。今回はゲーム開発者のための最新のCG技術の集まる場で、「もっと上手くなりたい」をテーマにトークをする。アニメとゲーム、手描きとCGと異分野バトルともいえる、異色のトークでどういった話が飛び出すのか楽しみだ。 CEDECはゲーム開発者のための最新技術・知識の披露、情報交換、交流の場として行われる大型コンファレンスである。昨年の参加者は2600人以上とゲームは開発者に向けたイベントでは国内最大規模となっている。 近年はより大きな視野からゲーム開発を捉えるべく、ゲーム以外の分野からのゲスト招聘に力を入れている。2009年はアニメ監督富野由悠季さんが基調講演を行い、大きな話題を呼んだ。 2010年も基調講演に作家の瀬名秀明さん、石井裕マサチューセッツ工科大教授と異分野からもスピーカーが招かれた、さらに特別招待セッションに携帯コンテンツ企業ディー・エヌ・エーの南場智子代表取締役が招かれている。ゲーム開発だけでなく、積極的に周辺分野の知識の紹介を行なう。 勿論、ゲーム分野のゲストも充実している。基調講演にコーエーテクモの松原健二社長、オープニングスピーチに和田洋一CESA会長(スクウェア・エニックス代表取締役)が登壇、さらに特別招待セッションには株式会社ポケモンの石原恒和代表取締役社長と注目のゲーム会社の経営者が並ぶ。 このほか8月31日から9月2日まで、全体でおよそ200にものぼるセッションはゲームに関するあらゆる分野を網羅している。ゲーム関係者は勿論、CG、アニメ、音楽、コンテンツメジメント、周辺分野のスペシャリストにとっても興味深いものとなりそうだ。CEDEC 2010(CESA デベロッパーズカンファレンス2010) 公式サイト /http://cedec.cesa.or.jp/会期: 2010 年8 月31 日(火)~9 月2 日(木) 会場: パシフィコ横浜・会議センター(横浜市西区みなとみらい) 主催: 社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA) 共催: 日経BP社 後援: 経済産業省、情報処理学会、日本バーチャルリアリティ学会 協賛: <ゴールドスポンサー>グリー、ソニー・コンピュータエンタテインメント <シルバースポンサー>オートデスク、任天堂、マイクロソフト オープニングスピーチ 8月31日(火) 9:45~9:50 和田 洋一(社団法人コンピュータエンターテインメント協会 会長) 基調講演 8月31日(火) 9:50~11:05 CEDECとは? −そのもたらす価値の追求− 松原 健二(CEDECフェロー、コーエーテクモホールディングス株式会社 代表取締役社長) 9月1日(水) 9:45~11:05 ゲームの知能と小説の感覚 ヒトの宇宙の究極(?)問題を考える 瀬名 秀明(作家) 9月2日(木) 9:45~11:05 Defying Gravity: The Art of Tangible Bits 重力に抗して:タンジブルビット 石井 裕(マサチューセッツ工科大学 教授) 特別招待セッション 8月31日(火)11:20~12:20 ゲームプラットフォームの未来 南場 智子(株式会社ディー・エヌ・エー 代表取締役社長兼CEO) 9月1日(水)11:20~12:20 大塚康生×上田文人対談 ~もっと上手くなりたい!動かす力~ 大塚 康生(株式会社テレコム・アニメーションフィルム 顧問) 上田 文人(ICO ワンダと巨像 人喰いの大鷲トリコ ディレクター/ゲームデザイナー) 細田 伸明(株式会社バンダイナムコゲームス 社長室 新規事業部、大阪芸術大学 客員教授) 9月1日(水)13:30~14:30 人を楽しませるプロデュース 石原 恒和(株式会社ポケモン 代表取締役社長・CEO) 市村 龍太郎(株式会社スクウェア・エニックス プロデューサー統括部マネージャー、プロデューサー) 吉田 直樹(株式会社スクウェア・エニックス 開発部 ディレクター)