瀬名秀明さんの講演は「ゲームの知能と小説の感覚 ヒトの宇宙の究極(?)問題を考える」と題したものである。瀬名さんはこの中で、「重力感」をテーマにゲームを考えるという。ゲームの醍醐味のひとつは「重力感」への挑戦とし、小説やマンガ、映画でも絶えず重力感のデザインが模索されてきたとエンタテイメントの中にある「重力感」に言及する。そして、作家の立場からゲームを語る。 一方で、石井裕教授は「Defying Gravity: The Art of Tangible Bits 重力に抗して:タンジブルビット」と講演をタイトルする。石井教授が副所長を務めるMITメディアラボの成果である研究領域であるタンジブルビット、すなわちデジタル情報と物理世界をシームレスにつなぐインターフェイスの実現から新しい未来図を提示する。同時にMITの研究風土、哲学も語るとしている。多くの人の関心を呼ぶだけでなく、アカデミックな分野で研究する人にとっては特に貴重なものとなりそうだ。