米アカデミー賞 選考対象作品に「ポニョ」ノミネート5作品目指す | アニメ!アニメ!

米アカデミー賞 選考対象作品に「ポニョ」ノミネート5作品目指す

 米国アカデミー賞を選考する映画芸術科学アカデミーは、11月11日に、2009年長編アニメーション部門の選考対象作品20作を発表した。この中には今年8月の全米公開で、好評を博した宮崎駿監督の最新作『崖の上のポニョ』の名前も挙がった。
 また、手塚治虫さんのマンガ

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 米国アカデミー賞を選考する映画芸術科学アカデミーは、11月11日に、2009年長編アニメーション部門の選考対象作品20作を発表した。この中には今年8月の全米公開で、好評を博した宮崎駿監督の最新作『崖の上のポニョ』の名前も挙がった。
 また、手塚治虫さんのマンガ『鉄腕アトム』をハリウッドと香港で大作CGアニメーションとした『ATOM』、ディズニー/ピクサーの話題作『カールじいさんの空飛ぶ家』、アヌシー国際アニメーションフェスティバル 長編部門グランプリ受賞の『Mary and Max』と『Coraline』などの作品が連なる。

第82回(2009年)米国アカデミー賞長編アニメーション部門
選考対象作品

『Alvin and the Chipmunks: The Squeakquel』 /http://www.munkyourself.com/
『ATOM』 /http://atom.kadokawa-ent.jp/
『Battle for Terra』 /http://www.battleforterra.com/
『くもりときどきミートボール』 /http://www.kumori-tokidoki.jp/
『Coraline』 /http://www.coraline.com/
『クリスマス・キャロル』 /http://www.disney.co.jp/movies/christmas-carol/
『The Dolphin – Story of a Dreamer』 /http://www.thedolphin-movie.com/
『Fantastic Mr. Fox』 /http://www.fantasticmrfoxmovie.com/
『アイスエイジ3』 /http://movies.foxjapan.com/iceage3/
『Mary and Max』 /http://www.maryandmax.com/
『The Missing Lynx』 /http://www.themissinglynxmovie.com/
『モンスターVSエイリアン』 /http://www.mon-eri.jp/
『9』 /http://www.90909.in/
『Planet 51』 /http://www.planet51.com/
『崖の上のポニョ』 /http://www.ghibli.jp/ponyo/
『The Princess and the Frog』
/http://disney.go.com/disneypictures/princessandthefrog/
『The Secret of Kells』 /http://www.thesecretofkells.com/
『ティンカー・ベルと月の石』 /http://www.disney.co.jp/movies/tbell/
『A Town Called Panic』 /http://www.atowncalledpanic.tv/
『カールじいさんの空飛ぶ家』 /http://www.disney.co.jp/movies/carl-gsan/

 長編アニメーション部門の選考対象作品は、ノミネート対象作品を選び出すための予備選考リストである。毎年、他の部門以上に長編アニメーション部門で注目されるユニークな制度となっている。
 これはアカデミー賞応募のための資格審査の役目を果たしており、作品のクオリティだけでなく、的確性が問われている。この段階でアニメーション映画でなく実写映画とみなされたものや、劇場公開日や期間などが不適格とされたものが候補から外される。
 今回はロサンゼルスでの1週間以上の商業上映を行った『ヱヴァンゲリヲン新劇場版 序』が、選考対象作品入りしなかった。事前にメディアで報道された日本での製作が2年前2007年であることが、問題となったようだ。

 一方で、2009年で注目されるのは、選考対象作品が20作品となったことである。映画芸術科学アカデミーのルールでは、選考対象作品が16を越えた場合ノミネート作品は5つ、15以下では3としている。
 これまでは16作品を越えることは殆どなく、長編アニメーション部門がスタートした2001年以来、5作品がノミネートされたのは、『千と千尋の神隠し』が受賞した2002年のみである。2009年は実に7年ぶりの5作品ノミネートになる可能性が高い。

 そこで少し早くなるが、ノミネート入りの可能性と賞レースの今後の行方を探ってみたい。まず、『カールじいさんの空飛ぶ家』のノミネート作品入りはほぼ間違いないだろう。受賞候補の筆頭でもある。
 ノミネート作品が5枠に拡大したことで、『崖の上のポニョ』もかなり有力だ。巨匠宮崎駿の名前に多くの映画人が敬意を払うだろう。

 残りの作品はなかなか判断し難い。20作品のうち7作品が年末に向ってこれから公開をするため、現状では映画の評判などが聞こえない。
 この中から敢えて可能性の高い作品を選ぶなら『The Princess and the Frog』である。『The Princess and the Frog』は、ウォルト・ディズニーが2Dアニメーションスタジオを再開して製作した久々の2D大作である。現在の最注目作で、作品の内容次第でノミネートの有力候補になる。

 一方で、フルCGのアニメーションが多数並び、ここでは競争がかなり激化しそうだ。『カールじいさん』以外では、既に興行的に大ヒットとなった『くもりときどきミートボール』、『アイスエイジ3』、『モンスターVS エイリアン』、先日公開したばかりのロバート・ゼメキス監督の『クリスマス・キャロル』などは有力だ。
 興行的に平凡な結果となった『ATOM』、『Battle for Terra』は苦しく、今後公開する作品も余程強い印象を残さなければ厳しい。

 アート系の作品も見逃せないが、これだけ有力候補が多いと5枠でもノミネート入りは辛そうだ。アヌシー受賞作だけでも『Mary and Max』、『Coraline』の2作品、それに『The Secret of Kells』、『9』がある。最も可能性が高いのは興行的にも当たった『9』、次いで『Mary and Max』といったところだろうか。
 ノミネート作品の発表は2010年2月2日、さらに3月7日の授賞式にその発表された作品の中から受賞作品が決まる。

映画芸術科学アカデミー アカデミー賞公式サイト 
/http://www.oscars.org/awards/index.html
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