11月21日の劇場公開を前に『マイマイ新子と千年の魔法』の片渕須直監督が、10月23日に日本大学芸術学部で特別講義を行った。現在、講師としても同校の教壇に立つ片渕監督だが、同校はそれ以上に監督にとって特別な場所である。 監督はもともと同大学映画学科出身で、在籍中に特別講師として訪れた宮崎駿監督と出会っている。そして、大学在学中から宮崎作品へ関わり始めたことが現在のキャリアにつながっている。 今回の講義の大きなテーマは、やはり2009年に完成し、劇場公開が間近に迫った『マイマイ新子と千年の魔法』である。監督はこの作品を「大学の学生期間と同じ約4年間の月日を経て完成しました」と語り、映画完成までの道のりの長さを説明した。 「『マイマイ新子』を久しぶりに観て、日藝の生徒の協力も結構大きく、影響を受けたりもしながら作ってきた事を思い出し、改めて感動しました」と、映画には大学の学生たちの力を借りたことも紹介する。 また、アニメのロケハンに関して、講義の時間が多く割かれた「各年代の航空写真などの資料をできるだけ集め、そこには今はもう存在しない風景を再現する事に力を注ぎました。昭和30年代、そして平安時代に関して、ちょっとした学術論文が書けるほど調査しました」とのことだ。 アニメで現実の世界を描くことについては、「題材としては実写向きな気がするが、何キロにもわたって広がる麦畑の風景などは、実写でCGを使用して表現してもぎこちない。アニメーションの強みは、それを観る者の想像力をかき立てられる事だと思って作りました」と、アニメならではの表現方法の豊かさを語る。学生にとっても学ぶところの大きな講義だったのではないだろうか。『マイマイ新子と千年の魔法』 /http://www.mai-mai.jp/11月21日(土)より全国ロードショー11月14日(土)・15日(日)山口県特別先行上映決定
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