9月26日から10月4日まで、京都を舞台に開催される大型コンテンツ関連イベントKyoto Cross Media Experience2009に、大地丙太郎監督、押井守監督、西久保瑞穂監督の3人のアニメ監督が参加する。 3人が登場するのは、越境するサムライ(Trans Samurai)をテーマにした上映とセミナーの企画「HISTORICA」である。「HISTORICA」では、9月26日と27日に京都市内の祇園甲部歌舞練場・弥栄会館 3階ホールにて、様々形態を取りながら2009年の現在まで続くサムライ映画を上演する。また、上映作品に合わせた3つのセミナーを行う。 26日の上映は、米国映画『ラスト・サムライ』と『キル・ビル Vol.1』、そして邦画からは『スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ』だ。海外からサムライを描いた『ラスト・サムライ』、サムライ映画の殺陣を感じさせる『キル・ビル』、そして日本からは敢えて時代劇ではなく、その精神を受け継いだ異色の西部劇が選ばれた。 いずれの作品も、今回のテーマである変容する時代劇を象徴するような意欲作である。併催セミナーでは映画監督林海象さんを司会に、三池崇史監督らを招いて、「時代劇アクションとは何か―ジャンルと国境を越えた不易流行スタイルを求めて―」と題したトークを繰り広げる。 アニメの出番となるのは、27日である。ここではオーソドックスな名作時代劇と、同じ登場人物を主人公としたアニメ作品を並べるユニークな試みとなる。午前中の作品は1964年に倉田準二監督が撮った『十兵衛暗殺剣』と大地丙太郎監督の『十兵衛ちゃん ラブリー眼帯の秘密』という驚きの組み合わせだ。 さらに午後からは、吉川英治さんの原作を内田吐夢監督が中村 錦之助さん主演で制作した『宮本武蔵 一乗寺決闘』を上映する。時代劇の名作の登場である。これに対峙するのが『宮本武蔵 ―双剣に馳せる夢―』である。押井守さん原案、脚本で、西久保瑞穂監督が指揮を執り、本年劇場公開された映画だ。 「柳生十兵衛クロニクル ―時代劇からアニメへ―」では、大地丙太郎監督と殺陣師 上野 隆三さんをゲストとするこちらも異色なセミナーを開催する。 「宮本武蔵 ―リアルとフィクションの狭間にみる剣豪キャラクターの魅力―」では、押井守監督、西久保瑞穂監督が、宮本武蔵の実像に迫ることになる。 「HISTORICA」では、サムライ映画の中のアニメという位置づけだが、Kyoto Cross Media Experience2009ではほかにもアニメ関連企画が目白押しだ。 期間中、京都国際マンガミュージアムでは、「広島国際アニメーションフェスティバル ―25年の軌跡―」、「インターカレッジアニメーションフェスティバル(ICAF) 2009」、「カナダ・アニメーション・フェスティバル(CAF)in 京都」の3つの特集上映企画が行われる。短期間に集中上映するには、勿体ないほどの充実の企画である。また、このほかKyoto Cross Media Experienceのゲーム、マンガ関連企画は数多く、まだ発表が続いている。今年の秋は京都が、日本の様々なコンテンツ関連企画で埋め尽くされることになる。KYOTO Cross Media Experience2009 /http://www.kyoto-cmex.com/テーマ: ジャパン・コンテンツの悠久と先端 ~鳥獣戯画からマンガ、映画、ゲームまで~開催期間: 9月26日(土) ~ 10月4日(日)会場:祇園甲部歌舞練場、龍谷大学大宮学舎、西本願寺、京都コンピュータ学院、京都国際マンガミュージアム、東映京都撮影所、松竹京都撮影所、東映太秦映画村、他主催: KYOTO Cross Media Experience 実行委員会
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