8月22日の日本経済新聞の報道によれば、バンダイナムコホールディングス(バンダイナムコHD)は9月からグループ資金を一元管理するキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入する。 まずバンダイ、ナムコなどの主要4社の余剰資金を一元管理し、その後これをグループ7社に拡大する。これはM&Aなどの資金需要が高まった際に、機動的に対応出来るためとしている。また、金融関連コストを年間1億円のコストが削減し、有利子負債を半分にすると日経新聞は伝えている。 CMSは銀行口座、資金管理の一元化システムで、複数の企業から構成されるグループ会社で利用される。 口座を一元化することで、グループ各社に個別に生じる資金の過不足を、一旦グループ内でならし有利子負債の削減と金融機関に対する事務手続きとコストを合理化出来る。 実際に平成21年3月期末決算では、バンダイナムコHDはアニメ製作のサンライズから97億円、玩具子会社のバンダイから80億円、バンダイネットワークス(4月にバンダイナムコゲームスと合併)とバンダイビジュアルからそれぞれ40億円を短期借入金とし調達している。 これらの資金は、バンダイナムコHDを通じてグループ企業全体で利用されているとみられる。今後はCMSを導入することで、こうした業務をさらに効率的に進めることになる。 アニメ関連では、サンライズやバンダイビジュアルといったアニメ製作を行う会社に影響がありそうだ。両社は手元資金が豊富な企業で、これはホ-ルディングカンパニーへの貸付金額が他のグループ企業の事業規模と比較しても大きいことからも見て取れる。 アニメ製作会社が手元資金を多くするのは、製作委員会などの投資に一時的に多くの資金がかかるケースが多いからだとされている。アニメ製作では投資から回収までの期間が長い数億円単位の資金需要が生じることが多く、そうした資金は銀行借り入れでは調達し難いためである。 しかし、CMSが効率的に機能すれば、グループ全体での資金調達を期待出来る。例え余剰資金をグループ全体に預けても、グループを通じた迅速な資金調達が可能になるはずだ。バンダイナムコホールディングス /http://www.bandainamco.co.jp/
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