バンダイアメリカは、2010年初めから米国でテレビ放送を開始する未就学女児向けのカートゥーン番組『CHLOE’S CLOSET』の玩具部門世界ライセンスを獲得した。『CHLOE’S CLOSET』は、3DCGとフラッシュを用いたアニメーションのミニシリーズで、各話およそ11分全52話を予定している。 作品は米国の3Dアニメーションスタジオ マイク・ヤンプロダクション(Mike Young Productions)とドイツのKI.KA、オランダのヨーロピアン・フィルム・パートナーズ(European Film Partners)などが共同製作する。バンダイアメリカは作品のライセンスを管理するムーンスクープ(The MoonScoop Group)とこの契約を交わした。 『CHLOE’S CLOSET』は主人公の少女CHLOEが衣装ダンスの中にある様々な衣装を着ることで、異なった魔法の世界を訪れるファンタジー作品である。物語の中心コンセプトに衣装を着替えることが据えられており、アパレル玩具が大きな力を発揮するとみられる。 今回バンダイアメリカが獲得したライセンスには、一般玩具、教材、ロールプレイ玩具、衣装セットなど含まれている。バンダイは国内ではキャラクターアパレル部門を持ち、キャラクターとアパレルを連動させた商品に強みを持つ。そうした強みが海外でも発揮されることになりそうだ。 バンダイはバンダイナムコグループの玩具事業会社で、マテルやハズブロ、タカラトミーと並ぶ世界有数の玩具会社である。また、バンダイアメリカは、その米国現地子会社にあたる。 同社がこれまで米国で取り扱う玩具キャラクターは、『ドラゴンボール』、『パワーレンジャー(戦隊シリーズ)』、『NARUTO』など日本で製作された番組関連が多い。また、国内同様にバンダイアメリカのラインアップは男児向けの商品が中心である。 しかし、近年バンダイアメリカが、米国カートゥーンネットワークで放映され人気を呼んだ現地のアニメーション『ベン10』のキャラクター玩具で成功したことから、こうした状況がやや変化しつつある。日本発のキャラクター玩具だけでなく、現地のキャラクターのライセンスを獲得し、積極的に商品化する動きが出ている。 『CHLOE’S CLOSET』の世界ライセンス獲得もそのひとつと言える。さらに今回の注目点は、バンダイが海外で弱い女児向け、未就学児向けのキャラクターに乗り出したことだ。これまで取り扱っていなかった分野に進出することで、海外の事業のさらなる拡大を狙っている。バンダイアメリカ /http://www.bandai.com/ムーンスクープ(The MoonScoop Group) /http://www.mikeyoungproductions.com/『CHLOE’S CLOSET』/http://www.mikeyoungproductions.com/content.cfm?ContentID=391
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