角川グループ第1四半期決算 DVD販売、ウェブ広告が低調 | アニメ!アニメ!

角川グループ第1四半期決算 DVD販売、ウェブ広告が低調

 大手メディアグループの角川グループホールディングス(角川GHD)は、7月30日に平成22年3月期第1四半期の決算を発表した。
 4月から6月までの連結売上高は前年比8.8%減の305億9600万円になったが、営業利益は11億100万円と12.8%増加した。経常利益も、13億900万円

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 大手メディアグループの角川グループホールディングス(角川GHD)は、7月30日に平成22年3月期第1四半期の決算を発表した。
 4月から6月までの連結売上高は前年比8.8%減の305億9600万円になったが、営業利益は11億100万円と12.8%増加した。経常利益も、13億900万円と3%の微減にとどまった。全体ではほぼ前年並みの業績とみられる。経常利益は2億3100万円(同91.4%増)である。
 事業ごとでは出版事業が堅調であった一方で、情報誌、ウェブ、モバイルを中心とするクロスメディア事業が不調だった。また、ゲームソフトが大半を占めるその他事業も、大型タイトルがなく厳しかった。

 出版事業の売上高は166億7300万円(前年同期比3.3%減)、営業利益は前期比19.4%増の14億3700万円である。マンガのヒット作には、『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN19』(安彦良和)、『新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画』(高橋脩)、『未来日記8』(えすのサカエ)、『おまもりひまり5』、『ぼく、オタリーマン。4』が挙げられている。
 また、ライトノベルでは、『彩雲国物語 黄粱の夢』(雪乃紗衣)、『狼と香辛料11』(支倉凍砂)、『学園キノ3』(時雨沢恵一)、『生徒会の五彩 碧陽学園生徒会議事録5』(葵せきな)の4冊がヒットとなっている。
 さらに雑誌ではアニメ雑誌「ニュータイプ」、ゲーム情報誌「週刊ファミ通」、「電撃PlayStation」がそのジャンルのナンバーワン雑誌となっており、堅調に推移している。

 映像事業では3月に公開された『ドロップ』が、興行収入20億円に迫る大きなヒットとなった。しかし、DVD販売が低調だった。劇場映画のタイトルにヒットがなかったことが理由であるとしている。
 アニメ作品のヒット作は『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱とにょろーんちゅるやさん』、『鋼殻のレギオス』、『純情ロマンチカ2』の3タイトルである。映像事業の売上高は65億4400万円(前年同期比8.4%減)、営業利益は2400万円(前年同期4億4000万円損失)である。

 一方、クロスメディア事業は売上高56億7700万円(前年同期間比15.0%減)、営業利益5300万円(前年同期間比75.2%減)と減収減益になった。情報誌は好調だったが、ネット広告市場の悪化が影響し、目標を下回るサイトが多かった。
 その他事業は売上高17億100万円(前年同期間比31.8%減)、営業損失4500万円で赤字に転落した。角川GHDは今年4月に角川ゲームスを設立しており、今後はこの新子会社の業績がその他事業に影響を与えることになるだろう。

角川グループホールディングス(角川GHD)
/http://www.kadokawa-hd.co.jp/
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