6月19日の日本経済新聞の報道によれば、玩具大手のタカラトミーは子会社ティーツーアイ エンターテイメント(T2i エンターテイメント)を通じて映画会社日活に出資する。T2i エンターテイメントは発行済株式の2.83%を、およそ2億円で取得する。 そのうえでタカラトミーの持つトイキャラクターや、アニメ制作子会社竜の子プロダクションの作品を映画化するとしている。 T2i エンターテイメントは、タカラトミーのライセンス管理とデジタルコンテンツの戦略会社である。一時期インデックス・ホールディングスの出資を受けたこともあるが、現在はタカラトミーの子会社となっており、三菱商事の出資も受けている。 日活は2005年にそれまでのナムコ(現バンダイナムコホールディングス)の子会社から、インデックスグループの子会社に異動をしている。さらに2009年に入り、インデックス・ホールディングス(インデックスHD)が、エンタテインメント事業でのゲーム、アニメ領域への特化を明らかにし、持株の譲渡を進める方針を明らかにした。 2009年1月以降、日本テレビ(37.1%)、アミューズメントメディア総合学院(7.1%)、ザッパラス(6%)、文化放送(3%)などが、日活株を取得している。今回もこうしたインデックスHDからの一連の株式異動のひとつとなる。 タカラトミーはインデックスHDと資本提携をしており、これまでも日活とビジネスでの関わりが深い。この春に、竜の子プロダクションのキャラクターを劇場化した実写版『ヤッターマン』が大きな成功を収めている。 今回は自社グループが直接投資することで、同社と日活との結びつきを強くする狙いがあると見られる。 また、タカラトミーは同じ大手玩具のバンダイナムコHDに比べると、自社グループの玩具キャラクターの映像展開が弱い。また、海外展開でも遅れを取っている。 タカラトミーはこの6月に海外事業の強化も理由に、三菱商事との提携を発表したばかりである。今回は日活に出資することで、劇場映画の強化を目指す。海外と映像事業の拡大で、タカラトミーの積極的な展開が伺える。タカラトミー /http://www.takaratomy.co.jp/日活 /http://www.nikkatsu.com/T2i エンターテイメント /http://www.t2ie.com/当サイトの関連記事/インデックス 日活株を日テレに売却 エンタメ事業アニメ・ゲーム特化/タカラトミー大株主に三菱系ファンド ディーライツとの関係強化
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